英文契約書によく登場する用語というわけではありませんが,Ratifyとは「(条約などを)批准する」という意味です。
ちなみに,条約はTreatyやConventionと表記されます。
これに似た用語にRectifyがあります。
こちらは,英文契約書によく登場する用語で,重要です。
Rectifyのほうは,例えば,当事者が契約違反などをしたときに,その違反の状態を「是正する」という意味で契約書で使用されます。
似ているので,特に英文契約書を自ら作成する際に混同して,rectifyを使うべきところをratifyとしないように注意して下さい。
なお,話を元に戻して,条約の批准に関連した注意点を記すと,条約の批准方法は各国によって異なるので注意が必要です。
国際取引では,各国の法律だけではなく,その上位に位置する条約の知識も必須です。
国際取引に関連して知っておくべき著名な条約としては,ウィーン売買条約やニューヨーク条約などが挙げられます。
ウィーン売買条約については,外国企業と物品の売買契約をする際には知っておかなければならない条約です。
ウィーン売買条約についてはこちらの記事で解説していますので,ご覧下さい。
ニューヨーク条約は,国際取引で必須の紛争解決手続である仲裁手続の仲裁判断の執行に関わる条約です。
ニューヨーク条約についてはこちらの記事で解説していますので,ご覧下さい。
国際取引をするには,当然ですが(例え準拠法が自国の法律となっていても)自国の法律を理解していれば足りるものではなく,条約や相手国の法律についても一定程度理解しておく必要があります。