Procure(英文契約書用語の弁護士による解説)
英語・英文契約書を作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Procureがあります。
これは,英文・英語契約書で使用される場合,通常,「取得する」などの意味で使われます。
類義語としては,obtainが挙げられます。
こちらも「取得する/得る」という意味で英文契約書では使われます。
ほかにも,もちろん「取得する/得る」という意味ではgetもあるのですが,通常契約書ではあまり使用しません。
Getは日常用語ですし,口語表現の代表例なのであまり契約書で使うのは品がないと考えられるのか,多義的なので避けられるのかはわかりませんが,契約書での使用頻度は低いです。
Procureは,特に,英文・英語契約書特有の用語というわけではないですが,契約書内でよく見かける用語の1つです。
例えば,procure materialsとすると「原材料を調達する」という意味になります。
このように,契約当事者が一定のものを取得するという義務を規定するような場合によく登場します。
例えば,The Service Provider shall procure... and shall provide the Client with the same...などとして登場します。
上記の和訳は「サービス提供者は,…を取得し,依頼者に対し,これを提供する」 となります。
Procureの代わりにobtainを使用しても同じです。
Shall procure…という表現が登場した場合,「…を取得しなければならない」という義務を表します。
なので,取得の対象となるものは何なのか,頻度はどの程度かなどをチェックし,義務を課される側は履行可能性を判断しなければなりません。