ETD/ETA(英文契約書用語の弁護士による解説)
英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,ETD/ETAがあります。
これは,略語で,正式には,Estimated Time of Departure(出向予定日),Estimated Time of Arraival(到着予定日)といいます。
国際取引では,特に海上輸送では,輸送に相当に時間がかかります。
また,手続きも複雑になり,通常の国内取引に比べ,納期を守ることが難しい現実があります。
そのため,サプライヤー側は,納期遅延による損害賠償責任は負わないとしたいところです。
そのような場合に,ETDとETAを伝えるが,これらはあくまで予測であり,納期は確約できず,納期遅延が生じた場合でも責任を負わないなどと英文契約書に記載することがあります。
そのときにこのEstimated Time of DepartureやEstimated Time of Arrivalが登場します。
逆に,買主の方からすれば,ETAについては,Delivery Date(納期)として取り扱い,その期日を過ぎた場合には,機会損失などに繋がるおそれがありますので,納期遅延の場合は,機会損失などによる営業損害も含め賠償責任をサプライヤーが負うとしたいところです。