英文契約書の相談・質問集11 MOUには法的拘束力がないので義務は生じないですよね。

 

 英文契約書の翻訳(英訳/和訳)・作成・チェックに関する基礎的な質問に「MOUには法的拘束力がないので義務は生じないですよね。」というものがあります。

 

 確かに,一般的には,Memorandum of Understanding(MOU)(「覚書/予備的合意書」)には法的拘束力がないともいわれています。

 

 しかし,安易にそのように解釈するのは危険です。

 

 例えば,準拠法が日本法になっている場合,英米法圏とは異なり,日本には,契約準備段階の過失や契約締結上の過失など,まだ当事者が正式契約に入っていない段階でも,信義則(英米法でいうところのGood Faithに相当)上一定の義務を負うとされていますので,この法理との関係で問題がある場合があります。

 

 また,仮に日本法における上記のような法理がなかったとしても,MOUの書きぶり・内容いかんによって,全体的または部分的に法的拘束力があると解釈される余地はあります。

 

 そのため,法的拘束力を発生させたいのか,発生させたくないのか,部分的に発生するものとそうでないものを分けたいのか,きちんと考え,そのとおりに書くほうが無難です。

 

 部分的に法的拘束力を生じさせたい場合は,法的拘束力を生じる条項を列挙すれば大丈夫です。

 

 もちろん,MOUである以上,各当事者の権利義務が明確でないなど様々な事情からこのように明確にできない,または,明確にすべきでないということも現場ではあります。

 

 ただ,あくまで,原則論としては,曖昧にしないほうが良いでしょう。

 

→next【英文契約書の相談・質問集12】 英語ができるので契約書は自分で作ったり修正すれば良いですよね。 

 

 

 

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