Affidavit(英文契約書用語の弁護士による解説)
英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際に登場する英文契約書用語に,Affidavitがあります。
これは,英文契約書で使用される場合,通常,「宣誓供述書」という意味で使用されます。
英文契約書では,このAffidavitという用語そのものを見ることはあまりないかもしれませんが,イギリスやアメリカなどで,こうした宣誓供述書というものがよく使われます。
企業間の取引などで使われることはあまりないかもしれませんが,相続などの手続きで裁判所に関わるときには,外国の弁護士からこのAffidavitの作成を要求されることはよくあります。
書面上でOath(宣誓)した上で,一定の内容を記載し,その記載内容が真実であることを宣言するという書面で,日本語でいうと「陳述書」が近いと思います。
日本では,訴訟においては「宣誓」があり,偽証すれば罰せられますが,書面における宣誓というものはなされないのが一般的です。
ただ,海外ではOathという宣誓をした上で,書面を作成するということは珍しくありません。
主に裁判所関連,訴訟(Litigation)において登場するものですので,契約段階であまり意識することはないかもしれません。
ただ,海外取引においては,このような日本ではあまり馴染みのない書面も存在し,ときに作成を求められるということは知っておいたほうが良いかと思います。
このように,海外取引では,日本の実務にはない書面を作成する必要が出てくることもありますので,注意が必要です。
知らずにいると作成に躊躇することになったり,理解するのに長期間を要したりということになってしまいます。
海外から書面作成を求められたら,その内容や必要性について相談できる法律の専門家などを普段から知っておくと良いかと思います。