Liability(英文契約書用語の弁護士による解説)
英文契約書を,作成,翻訳(英訳/和訳),リーガルチェック,レビューする際によく登場する英文契約書に,Liabilityがあります。
これは,英文契約書で使用される場合,通常,「債務」を意味します。
かなり広い概念として用いられるため,何らかの義務的な負担が広く含まれると解してよいでしょう。
金銭的な負債を表す場合,Indebtednessが使用されることがありますが,このIndebtednessよりはLiabilityの方が広い概念です。
Indeminification(補償条項)や,Limitation of Liability(責任制限条項)などで,このLiabilityという英文契約書用語は登場します。
日本語の契約書ですと,契約用語をあまり厳密に使用せず,短い表現の契約書が多いですが,英米法を基礎にした英文契約書では,用語を正確な意味で厳密に使用する場合が多いため,全体の条項数も多いですし,1条も長くなる傾向にあります。
Claim, Liability, Damage, Lossなどと似たような意味の英文契約書用語が使い分けられているのもそのためです。