In a timely manner(英文契約書用語の弁護士による解説)
英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,In a timely mannerがあります。
これは,英文契約書で使用される場合,通常,「適宜,適切な時に」という意味で使用されます。
例えば,Distributorship Agreement(販売店契約書)などでは,サプライヤーとしては,ディストリビューターが,ある時期にどの程度自社製品を販売したかについて,Sales Reportを求めたいと考えます。
このレポートをどの程度の頻度で出してもらうかについて,英文契約書では,様々に定められます。
Monthly, quarterly, annuallyなど色々ですが,in a timely mannerなどとやや曖昧な表現が取られることもあります。
比較的小規模で,相当期間すでに取引があったりすると,決まった時期にフォーマルなレポートというわけではなく,適当な時期にいつも報告があるので,そのような条件で良いというような場合に定められます。
表現としては曖昧ですので,義務違反を問いにくいため,あまりお勧めできる表現ではありません。
もっとも,取引は法的な意味合いだけで規律されるものではもちろんないですから,場合によってはこのくらいの柔軟な表現が好ましいこともあるでしょう。