Recognize(英文契約書用語の弁護士による解説)
英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Recognizeがあります。
これは,英文契約書で使用される場合,通常,「認識する」という意味で使用されます。
同義語には,acknowledgeがあります。こちらも,「認識する」という意味で使用されます。
この用語を使用する際の注意点は,recognizeやaknowledgeというのは,あくまで「認識する」という意味合いですので,ある事実を理解している,確認しているということを表すにとどまり,その事実を「承諾している」ということまでを意味しないということです。
もし,ある事実を受け入れて,承諾しているということまで意味を持たせたいのであれば,recognizeやaknowledgeではなく,agreeやacceptという文言を使用するほうが良いです。
英文契約書を読んでいると,よくaknowledge and agree that...という表現が出てくると思うのですが,これはまさに,that以下の事実を「認識し,かつ,それを承諾している」ということを表したいので両方の用語を使用しているのです。
もちろん,文脈によってrecognizeやacknowledgeが「承諾する」という趣旨を含んでいると解釈できる場合もあると思いますが,agreeなどのより直接的な表現を使用したほうが無難ですので,注意しましょう。