Derivative right(英文契約書用語の弁護士による解説)
英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Derivative rightがあります。
これは,英文契約書で使用される場合,通常,「派生的権利」という意味で使用されます。
また,「二次的著作権」を表すこともあります。
派生的な権利を意味するので,元々の権利から派生して拡大した権利のことを指しています。
二次的著作権を想定すると理解しやすいかと思います。
他人の著作物を翻訳したり,編曲したり,映画化したり,ゲーム化したりする二次的な創作をするためには,翻訳・翻案権を持っている原作者の許諾が必要になります。
この二次的な創作行為を許す権利のことを「二次的著作権」(derivative right)と呼んでいます。
より正確に,derivative copyrightと表現することもあります。
二次的著作物も著作権法により保護されますので,仮に二次的著作物を利用しようとする人がいた場合,原作者と,二次的著作物の創作者の2人から使用許諾を得る必要があるので注意して下さい。