はじめて海外の企業と取引をすることになり,交渉を続けていたところ,ようやく大筋の条件がまとまり,先方から英文契約書のドラフトが送られて来た場合,どうしたらよいでしょうか。
あるいは,特に具体的な取引内容について交渉をしていない段階で,いきなり先方から契約書のドラフトが送付されてきた場合は,どうすべきでしょうか。
おおむね,下記のような流れで対応することになると思います。
① 内容を確認
まずは,これまで交渉をされていた方など,英語を理解する方が内容をざっとでもよいので確認しましょう。
この段階では(もちろんあったほうが良いですが)必ずしも法務の知識が豊富という必要はないと思います。
社内で共有するために和訳が必要であれば和訳を用意しましょう。
なお,契約書レベルの英語を理解できる人員はいないという場合は,この段階から和訳を外注するか,内容の確認を外注することを考えるとよいでしょう。
あくまで英文契約書の大意を掴むという目的であれば,不正確なところがあっても機械翻訳で和訳をしてそれを読むということでも良いかと思います。
② 交渉内容との照合
これまで交渉でまとまっていた内容と契約書に書かれた内容が概ね一致しているかを確認しましょう。
具体的な交渉がなされていないなら,自社が希望している取引内容とおおむね一致しているかをチェックしましょう。
この段階では,細かい内容や法的な問題と思われる難解な箇所は読み飛ばして構いません。
取引条件に関する交渉内容や自社の希望する内容と全く違う内容が書かれていないかを重視して内容を確認しましょう。
③ 契約書のリスクチェック
契約書の内容で自社に不利益な内容,取引の性質からして一般的ではない内容,相手に有利すぎる内容などがないかをチェックしましょう。
また,自社が希望する内容で契約書に書かれていない内容についても把握しましょう。
この段階では,契約書の内容を精査する必要があります。したがって国際法務の知識が必要になります。
内容をくまなく読んで,リスクや落とし穴がないかを確認します。
リスクがある内容については,そのリスクがどのくらいの確率で現実化しそうかも考えてみましょう。
その上で,リスクを受け入れられるかを検討しましょう。リスクがあっても,現実化する可能性が低いのであればあえて受け入れるという選択肢もあるからです。
④ 修正
自社が受け入れられない内容や,交渉時と異なる内容を,受け入れられる内容に修正します。
また,自社が希望するのに契約書に書かれていない内容を挿入します。
この際は,契約書として効力が生じる表現を使って修正する必要がありますので,英文契約書で使える表現(多くの場合は英米法を基礎とした表現)を使用しましょう。
英文契約書の実際の修正例について解説したこちらの記事も参考にされて下さい。
⑤ カウンター案を提出
修正した契約書を相手方に送付します。
その際,修正したり挿入したりした箇所で,その意図が一見してわかりにくい場合は,修正・挿入の意図や理由をコメントすると相手も検討しやすくなります。
なお,自社の顧問弁護士などに相談して契約書にコメントを貰っている場合は,通常は相手に提出する前にコメントを削除したほうがよいかと思います。
あくまでクライアントに向けられたアドバイスだからです。
法律によっては,自社に向けられた弁護士のアドバイスの内容を相手に開示してしまうと,紛争処理の中で不利益な扱いを受けることがありますので十分注意して下さい。
⑥ 再度の修正・締結
自社の修正案を相手が検討し,必要に応じてコメントが付されたり,再度修正されたりして戻ってきます。
必要な回数これらを繰り返して,双方が納得すれば最終的にサインをして契約書を成立させます。
弊所では以上の各プロセスを自社のリソースだけで完結させるのはリスクが高く不安であるという方のサポートをさせて頂いております。
相手からドラフトが送られてきたときのリーガルチェック・修正業務(A4サイズ1ページあたり税別15,000円)や,和訳業務(A4サイズ1ページあたり税別20,000円)をお受けしています。
リーガルチェック+和訳はA4サイズ1ページあたり税別25,000円となっています。
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英文契約書の作成・翻訳・リーガルチェック(全国対応),実績多数の弁護士菊地正登です。弁護士22年目(国際法務歴15年),約3年間の英国留学・ロンドンの法律事務所での勤務経験があります。英文契約・国際取引の専門家として高品質で迅速対応しています。お気軽にお問合せ下さい。
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