ドイツの法制度

 

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 日本企業が販売代理店(Distributor)を指名してドイツ進出する際,以下のようなドイツの法制度に注意したほうが良いでしょう。

 

 

 販売店(代理店)保護法

 

 ドイツは,イギリスに代表されるコモン・ローの国ではなく,大陸法の体系に属する国です。

 


 ドイツには,いわゆる販売店保護法として独自に販売店を保護するために制定された法律は,存在していません。



 他方で,代理店契約(Agency Agreement)の代理店(Agent)を保護する規定(代理店法)は存在しています。



 もっとも,代理店法は,代理店契約(Agency Agreement)に対するものですので,販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)については直接適用されません。


 

 ただし,ドイツでは,代理店法が一定の要件を満たした販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)にも類推適用されます。



 そのため,販売店契約であっても,例えば,契約解除のための通知の猶予期間を一定期間設けるように強制されています。



 また,サプライヤーが契約を解除する場合に,販売店(Distributor)が顧客情報などをサプライヤーに提供してサプライヤーに利益が生じるなど一定の要件を充たしたときは,サプライヤーが販売店に対して補償金を支払わなければならないともされています


 

 もっとも,販売店側から契約が解除された場合や,販売店に債務不履行がありサプライヤーが契約解除した場合は,補償金の支払いは発生しないとされています。



 そして,代理店法の類推適用により,上記の契約解除の猶予期間については,契約書で猶予期間を短くしたり,なくしたりすることはできませんし,契約終了の補償金支払いについては,支払いを免除するなどと契約書で免責することは認められていませんので,注意して下さい。



 さらに,契約終了後も競合品の取扱いを禁止したりする競業避止義務についても,契約終了後最長2年間とされ,それを超える場合は無効となるなどの規制もあります。

 

 

 登録制度

 

 ドイツでは,販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)を当局に登録しなければならないという制度はありません。



 そのため,当局への登録が原因で,旧販売店との契約を解消して新販売店との契約に移行するのが困難になるなどの事情も存在しないといえます。



 言語


 販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)について言語規制はないので,英語などの外国語でも契約締結可能です。



 準拠法・紛争解決


 ドイツ企業との交渉では,準拠法をドイツ法とし,紛争解決をドイツの裁判所と定めることを求められることが多い傾向にあります



 ドイツでの仲裁の場合は,ドイツ仲裁協会(German Institution of Arbitration)による仲裁を選択することがあります。

 

 

 以上が,日本企業がドイツ企業を販売店として指名し同国に進出を考える際に最低限知っておいたほうがよい法制度の概要です。

 

 

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