エジプトの法制度

 

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 日本企業が販売代理店(Distributor)を指名してエジプトに進出する際,以下のようなエジプトの法制度に注意したほうが良いでしょう。

 

 

 販売店(代理店)保護法

 

 エジプトには,いわゆる代理店保護法が代理店契約(Agency Agreement)の代理店を保護するために制定されています。


 

 この代理店保護法が適用されると,一定の要件の下,サプライヤーは代理店に対し契約の終了時に補償金の支払いをしなければならなくなります。



 例えば,事前予告のない解約,期間の定めのある代理店契約の期間満了前解約,契約の更新拒絶(代理店の債務不履行の場合を除く)などの場合においてサプライヤーは代理店に対し補償金を支払わなければならないとされています。



 一般に,この代理店保護法は,商品をサプライヤーから仕入れて利益を上乗せして転売する販売店(Distributor)に対しては適用がないとされています。



 もっとも,エジプトの裁判所が類推適用のようにして販売店契約に対しても代理店保護法の考えを及ぼすことがないという保証もないので,現地弁護士に最新の情報を確認するなどの注意が必要でしょう。

 

 

 登録制度

 

 エジプトには,代理店契約を当局に登録しなければならないという制度があります。



 そのため,当局への登録が原因で,旧代理店との契約を解消して新販売店との契約に移行するのが困難になるなどの事情も存在しえます。



 登録をしないと代理店に対して刑事罰なども定められています。



 エジプトの実務では登録をせずに現地で代理店活動をするということはあまり現実的ではないようですので,注意が必要です。


 

 言語


 販売店契約書(Distribution/Distributorship Agreement)の言語を特に制限する法律はないので,英文で契約書を作成することが可能です。



 代理店契約(Agency Agreement)については,日本で認証を受けた上で,エジプト領事館おいて現地使用のための認証を受けて,かつ,アラビア語に翻訳される必要があるとされています。


 

 準拠法・紛争解決


 エジプトでは,販売店契約に関し準拠法をエジプト法にしなければならないという規制はないため,外国法を準拠法とすることも可能です。



 エジプトニューヨーク条約加盟国です。


 

 そのため,日本企業とエジプトの企業との間の販売店契約の場合,紛争解決については,強制執行の便宜を考え,裁判ではなく仲裁(Arbitration)を選択することが多いです。


 

 ただし,エジプトの裁判所は,外国の判決または仲裁判断を「公の秩序」を理由に拒絶することが可能とされていますので,注意が必要です。


 

 特に前述した補償金支払いについて免責するような内容は,エジプトの裁判所は強制力を認めないと思われます。



 以上が,日本企業がエジプト企業を販売店として指名し同国に進出を考える際に最低限知っておいたほうがよい法制度の概要です。

 

 

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