Cessation(英文契約書用語の弁護士による解説)
英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Cessationがあります。
これは,英文契約書で使用される場合,通常,「停止」という意味で使用されます。
「…を停止する」という意味で動詞でよく使われるのはceaseです。
このcessationというのは,何らかの権利が何らかの理由で停止するということを表現するときに英文契約書でよく使用されます。
例えば,独占販売店・総代理店としての独占販売権が契約終了により停止するとか,株主としての地位が停止するなど,何らかの権利が停止することを表すことが多いです。
当然ですが,権利や地位が停止するということは,当事者にとって非常に大きな関心事となります。
そのため,cessationという用語や,ceaseという用語を契約書で見かけた際には,まず何が停止するのか停止する対象をチェックし,次にどういう条件を充たすと停止するのかをチェックします。
そして,何がどういう条件で停止するのかの内容を把握したら,その内容がフェアであるか,合理的であるか,自社に不利益すぎないかなどを検討します。
相手の一存で自社に有利な権利などが簡単に停止させられるというような内容になっている場合は注意が必要です。
それでは取引を開始しても自社の地位が不安定すぎてビジネスにならない可能性もあります。
そのような場合は,権利の停止に合理的な条件を課すようにしましょう。
例えば,自社が債務不履行をした場合や,倒産状態になった場合という限定を付けたり,または,権利停止できまでの猶予期間を設けて,停止すると通知してから1年間は権利が存続すると定めたりすることが考えられます。
契約書で認められた権利などが停止するという場面は,当事者双方にとって重大な場面ですので,よく話し合って,お互いが納得できる落とし所を探り,合意することが大切です。
※また左側メニュー下のサイト内検索に英文契約書用語を入れて頂くと解説記事を検索できます。
英文契約書の作成・チェック・翻訳・修正サービスについてはお気軽にお問合せ下さい。