英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,Balance, Outstandingがあります。
これらは,英文契約書で使用される場合,通常,「支払残額」という意味です。
債務者がある金額の支払義務を負い,その一部を弁済した場合に,残額についてこのように呼称します。
例えば,In the event that the Buyer does not pay the balance on or before X…(買主がXまでに残額を支払わない場合...)などと使用されます。
全部の支払いをするという表現は,pay...in fullなどとされますが,支払期日に一部しか払わず,残額の支払いを遅延すると,遅延損害金の支払義務が発生する可能性があるのでご注意下さい。
遅延損害金は,契約書に約定遅延損害金として記載されていることもありますし,準拠法が定めた法定遅延損害金が適用されることもあります。
このような支払期日に遅れた支払いのことを,late paymentと呼んだりします。
もちろん,最初から分割払いの約束で,期日までに分割金の全部を払っていれば遅延損害金は生じません。
なお,outstandingは,通常は上記のように債務が「未払いの(残っている)」という意味で使用されるのですが,株式や債券について使用された場合は「(株式や債券)などが発行されている」という意味になることがあります。
例えば,the issued and outstanding shares ...で「発行された株式」という意味になります。
「発行済株式総数が◯株で,そのうち◯株を譲受人が譲渡人から買い受ける」などという表現で株式譲渡契約書(Stock Purchase Agreement)などでよく登場します。
当然ですが,株式などが何株発行されていてそのうち何株を取得することになるのかなどは,議決権・支配率の問題に関わりますので,非常に大切です。
そのため,outstandingなどの用語が登場したら,発行済株式総数に関する記述である可能性が高いので注意して契約書を審査するようにしましょう。
この用語が自社の契約書に入っていて不安ですか?
契約書を添付してお送りいただければ、当日〜翌営業日中に弁護士が内容を確認し、無料でお見積をご回答します。正式にご依頼いただくまで費用は一切かかりません。
弁護士 菊地正登(片山法律会計事務所)/相談・案件実績 2,931件