Venue(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語にVenueがあります。

 

 これは,英文契約書では,通常「裁判管轄」を表す用語として使用されます。

 

 他にも,同様の意味を表す英文契約書用語にJurisdictionがあります。

 

 管轄は,その裁判所でしか裁判ができないという専属性を表す場合,Exclusive Venueなどと言います。反対に,その裁判所でもできるし,他の裁判所でも可能という場合,非専属的管轄ということで,Non-Exclusive Venueと呼んだりします。

 

 英文契約書において,裁判管轄(Venue)をどこに置くのかというのは重要な問題です。一般には自国の裁判所に管轄権を認めた方が有利と考えられますが,強制執行のことを考えると必ずしもそうは言えません。

 

 仮に自国の裁判所で勝訴判決を得たとしても,それを相手方の国で執行するには,相手方の国の法律に従って執行手続きを取る必要があり,その場合,現地で判決を取ってから現地の判決を執行するより困難な場合があるためです。

 

 この点,仲裁判断は,ニューヨーク条約加盟国であれば,執行は比較的容易であるため,仲裁合意をすべきとも言われます。ただ,仲裁と裁判では異なる点も多く,一概に仲裁が優れているとも言えません。

 

 このように,裁判管轄,紛争解決方法の問題は常に悩ましいのですが,ケースバイケースで必要な要素を考慮し,最後はどこかでリスクを取って決定するしかありません。

 

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弁護士 菊地正登(片山法律会計事務所)/相談・案件実績 2,931件

執筆 弁護士 菊地正登(第二東京弁護士会/片山法律会計事務所)

2003年弁護士登録。英国 University of Southampton のLL.M(法学修士)コースワークで英米法・国際取引法等を学び,ロンドンの法律事務所 Hill Dickinson LLP で実務経験。英文契約書・国際取引を中心に取り扱っています。プロフィール

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