英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,Separatelyがあります。
これは,日常用語としても使用されますが,英文契約書で使用された場合は,通常,「別途」などという意味になります。
英文契約書本体で決めずに,後に注文書・受注書ベースで決めるとしたり,個別契約書で決めたりしたい条件も中にはあると思います。
そのような場合に,このSeparatelyという英文契約書用語をよく使用します。
例えば,The price shall be separately discussed and agreed upon between the Parties.(価格は,当事者間で,別途協議の上,合意するものとする。)などとして使用されます。
このように別途合意するなどとした場合,本体たる英文契約書には,その点の記載がないことになるため,このような取り決めをするときは注意が必要です。
また,合意の方法をin writing(書面)にするのか,emailでも良いのか,はたまた高等でも良いのか,合意の手段についても限定しておくなどしておかないと後で思わぬトラブルになることもあります。
一般的には,契約書を作成していながら別途合意するという状況を作るのは良くないと考えられます。
ただ,現実的には,契約書の作成までに調整が間に合わない事項があったり,契約書で内容を固定させずフレキシブルにしておいたほうが却って自社にとって利益になったりすることもあります。
例えば,前述した商品の価格などは,商品によっては原材料価格や為替の問題で,定期的に価格を見直して,都度見積もりして決めるとせざる得ないこともあります。
そのため,基本売買契約書(Basic Sales Transactions Agreement)や販売店契約書(Distribution/Distributorship Agreement)にフィックスされた商品価格を書くことができません。
このようなときは,商品価格については別途(separately)合意すると定めておき,基本契約書にはあえて価格を記載しないでおくということが行われるのです。
もちろん,いったんプライスリストのような形式で現在価格を書いておき,個別契約のたびに価格を合意するなどという書き方もできますが,要は毎回ずっと同一価格とはしないという点では同じです。
このような事例の場合にまで事細かにすべて契約書に記載しなければならないと考えるのはやや硬直的に過ぎます。
そのため,状況によってはあえて契約書には記載せず,後に別紙として合意したり,覚書(MOU)として合意したりということはありますし,これが好ましい場合もあります。
契約書は,契約書を作成することが目的ではなく,達成したいビジネスを形にするのに良い方法の一つとして存在するに過ぎません。
自社と相手にとって首尾よくビジネスを進めるのにどういう方法が良いのかを,杓子定規ではなく都度合理的に考えていく必要があります。
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