英文契約書の相談・質問集56 海外取引で為替リスクはどう考えれば良いでしょうか。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「海外取引で為替リスクはどう考えれば良いでしょうか。」というものがあります。

 

 

 海外企業と取引する際に,常に付きまとう問題が為替差損益です。

 

 

 日本国内で,円で取引が完結していれば,当たり前ですが,為替による差損益は生じないため,その点を考慮せずに収益を計算できます。

 

 

 しかしながら,国際取引では,為替レートの変動により円安または円高になりますので,利益が落ち込んだり,逆に思わぬ利益を得たりということがあります。

 

 

 そのため,国内で完結する取引よりも収益を予測するのが難しいという側面があります。

 

 

 これは,日本企業が海外に輸出する事業に参入するのか,海外からの輸入ビジネスに参入するのかにかかわらず生じる問題です。

 

 

 私も,英文契約書を作成する際に,よく,為替変動により生じる利益と損失のリスクはどのように考えれば良いか,どのように手当をすべきなのかと相談を受けます。

 

 

 これは,英文契約書で対応するはやや難しい部類の問題になります。

 

 

 というのは,為替リスクは,どちらかの国の通貨を選択するということでなければ,取引先にも同じように存在していますので,お互い様という側面があることが否定できません。

 

 

 そのため,為替リスクについての手当の条項を入れること自体,抵抗が強かったりします。

 

 

 また,為替リスクについての条項を挿入することは良いとしても,どのような内容にするのかがフェアなのかというのも難しい問題です。

 

 

 それでも,為替リスクについての手当条項を英文契約書に定める場合はあります。

 

 

 具体的には,契約時と請求時を比較して10%を超えて為替レートが変動した場合,価格調整できるとされたり,為替変動やその他の経済情勢が相当程度変動したら売主が代金を変更できると定められたりします。

 

 

 なかなか難しい問題ですが,一定の基準があった方が良いとは思いますので,一定のパーセンテージの変動があったとき,どのような手順でどのようなレベルでの変更ができるのかをできるだけ記載した方が良いとは思います。



 とはいえ,日本円で取引ができて取引先の為替による損失は一切関知しないなどの強い立場にあるような場合でない限り,国際取引には為替変動による損益が生じることは避けられませんので,このような調整に過度な期待を持つことは得策ではないといえます。

 

 

→next【英文契約書の相談・質問集57】 ウィーン売買条約(CISG)はどう対応すれば良いでしょうか。

 

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