英文契約書の相談・質問集60 これから海外展開を狙うならアジアですよね。

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「これから海外展開を狙うならアジアですよね。」というものがあります。

 

 ここでは,現地法人や工場を設立する場合は除き,いわゆる間接進出(販売店や代理店を指名して海外に商品を販売展開していく方法)に限定して解説したいと思います。

 

 確かに,アジアは文化的に類似性があり商品の浸透がしやすい,距離も近いのでコストやビジネスの運営管理を考えると利便性が高いなど様々なメリットがあります。


 他方で,トラブルも比較的多いのも事実です。いわゆるアジア新興国は,法的・文化的に,いわゆる先進国における国際的な標準レベルでのコンプライアンスの精神がまだそこまで高くないということが要因となっている面もあります。

 

 典型的なのは模倣品問題です。英文契約書に模倣品の製造・販売を禁止するともちろん記載しますし,商標権,著作権,特許権などの知的財産権により自社の知的財産は保護するのは当然です。

 

 それでも,模倣されるときは模倣されます。模倣品の製造工場などが特定できれば,知的財産権を根拠に訴訟などを起こして対処することもできるでしょうが,新興国でどこまで法制度が信頼できるかという問題もありますし,製造ルートが発覚しないこともあります。

 

 また,模倣品問題は次から次へと生じ,イタチごっこになることもしばしばです。

 

 そうなると,訴訟対応のコストが膨大になり,ビジネスの採算が合わないこともよくあります。

 

 また,アジア新興国には,マーケットの購買力やインフラの問題などもあり,日本企業が最初に考えていたほど,売上が伸びないということもよくあります。

 

 他方で,EUや北米は購買力が大きいですし,法制度がと整っており,コンプライアンス精神も高い国が多いという利点があります。

 

 EUや北米に日本の製品がブランドとして広く受け入れられるというのは,なかなかハードルが高いとは思いますが,私のお客様にも成功されているところはたくさんあります。

 

 EUや北米のマーケットで評価されれば,製品にもよるでしょうがブランド価値が高まります。

 

 そうすると逆輸入が起こったり,高付加価値で高く売れるため,その後のアジア展開などを利益率高く行える可能性が高まる点もメリットです。

 

 言葉,文化,物理的距離などの障害がありますが,積極的にEUや北米をターゲットにしている企業も数多くあります。

 

 日本的特徴が強い,日本食やこれに関する道具,着物などは,アジア圏で受け入れられやすいという面もあるでしょうが,欧米人は違った捉えた方をすることがあるので,必ずしも文化的に遠いので受け入れが困難ということではありません。

 

 また,今はインターネットがありますので,商品のプロモーションの手法も昔に比べて格段に増えました。

 

 ユーチューブを使えば,自作のイメージ広告もできますし,動画で商品の使い方なども複数提案できる時代です。

 

 このような時代だからこそ,先入観でマーケットを選択するのではなく,視野を広げたグローバル戦略が必要かもしれません。

 

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