英文契約書の相談・質問集62 販売する商品の保証期間はどのくらいにすべきでしょうか。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「販売する商品の保証期間はどのくらいにすべきでしょうか。」というものがあります。

 

 

 保証は,英文契約書では,Warrantyといいますが,保証期間(Warranty Period)は,当然ですが,商品の仕様・性質,取引規模,耐久性,用途などによって実際には様々だと思います。

 

 

 こうした商品の特性などは置いておくと,私のところにご相談にいらっしゃるお客様の英文契約書では,概ね,1年から3年の範囲内が最も多いかと思います。

 

 当たり前ですが,一般的に,買主にとっては,保証期間が短い方が,メリットが大きいし,売主にとっては,保証期間が短い方が,メリットが大きい(保証期間の長さを差別化要因にしているなどの事情がない限り)といえます。

 

 

 メーカー側が一方的に保証期間を設定しているというケースもありますが,売主と買主が交渉の中で,保証期間を定めることもあります。

 

 

 製品保証の問題は,保証期間の長さもさることながら,その起算日も重要です。

 

 

 例えば,保証期間が1年間とされているとして,その1年間のカウントがスタートする日はいつなのかという問題が,保証期間の起算日の問題です。

 

 

 よくあるパターンの一つは,例えば,英文販売店契約(Distribution Agreement)で,販売店(Distributor)が自身の顧客に製品を販売し,顧客に引渡した日から1年間などとされているパターンです。 

 

 

 これは,販売店の保護としては厚いといえます。販売店は,自社で商品を買い付け在庫を持ちますので,在庫が顧客に売れた時点からメーカー保証がされるというのは,販売店にとって受け入れやすい内容といえます。

 

 

 反対に,メーカー側からすると,この条項は受け入れたくない内容です。

 

 

 なぜなら,販売店が顧客に販売する時期がメーカーにはわかりませんので,販売店からどの商品がいつ売れたのかの情報を入手して管理し,顧客がクレームを入れてきた商品が保証期間内にあるかどうかを判断できるようにしなければならなくなるからです。

 

 

 これには時間やお金という大きなコストがかかってしまいます。そのため,メーカーとしては,保証期間の起算日は,管理がしやすい日にしたいという事情があります。

 

 

 よくあるパターンの二つ目は,メーカーにとって受け入れやすい内容で,商品をメーカーが販売店に引渡した日を保証期間の起算日にするというものです。

 

 

 これであれば,メーカーは販売店に引渡した日を把握しておけば良いので,管理が一元的になりコストが安くなります。

 

 

 ただ,販売店としては,商品を一定期間在庫としてもってから販売するという流れの場合,在庫となっている期間も保証期間が進行することになってしまい,不利益を受けることになります。

 

 

 また,メーカーによっては,販売店が顧客にオリジナルの製品保証をつけることを禁止する場合もあります。

 

 

 その場合,販売店は,在庫となっていた期間に保証期間が進行しメーカー保証が短くなった商品を,販売店独自の保証もなくお客様に販売することになり,売れ行きが悪くなるということもあります。

 

 

 このように,保証の問題は,保証期間が長いか短いかという問題以外にも,保証期間がいつから進行するのかという起算日の問題も考える必要があります。

 

 

→next【英文契約書の相談・質問集63】 英文契約書で販売店の競合品取扱いを禁止できますか。

 

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