英文契約書の相談・質問集96 売主としては販売代理店の販促をどこまで管理すべきですか。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「売主としては販売代理店の販促をどこまで管理すべきですか。」というものがあります。

 

 

 日本のメーカーなどが,販売代理店契約(Distribution/Distributorship Agreement)を締結し,現地の販売代理店に商品を販売展開してもらう際に,こうしたご相談をよく受けます。

 

 

 販売代理店は現地企業ですから,現地のマーケットや,マーケティング手法,販促手法については,販売代理店の方が熟知しているでしょう。

 

 

 そうであれば,メーカー(売主)としては,販売代理店に販促活動を任せ,あまり口出しすべきではないのでしょうか。

 

 

 そうではありません。まず,大前提として販促活動をある程度コストをかけて適切に行なってもらう必要があります。



 そのため,抽象的とはいえ,最善の努力義務(Best Efforts)や合理的な努力義務(Reasonable Efforts)をするように契約書に記載したりするのは基本中の基本といえるでしょう。

 

 

 また,活動内容によっては,メーカーの持つブランドイメージなどと乖離してしまうこともありえます。

 

 

 そのため,具体的にどのような販促活動(展示会出品,ウェブマーケティング,パンフレット,チラシ,ダイレクトメールなど)を行うのか,その具体的内容や活動費用などを把握する必要があるでしょう。



 そして,英文契約書で販促活動内容を記載し,それらを実行する義務を課すだけではなく,実際にどのような活動が行われているかについての事後的な報告を求めることも大切です。



 例えば,四半期ごとに,販売代理店が行った販促活動の報告をレポート形式で行なわせるということもよくあります。


 

 また,商標の適切な使用維持や,商品保証の問題に絡んで,販売代理店が制作するパンフレットやカタログ,ウェブサイトなどの製品情報が掲載された資料の事前確認と承認もした方が良いでしょう。

 

 

 例えば,貴社が使用しているロゴには,質感,色,明るさ,形などこだわりがあることもあると思います。このようなデザイン性は維持した上でロゴなどは掲載してもらう必要があるでしょう。


 

 こういうことがありますので,掲載して良いロゴデザインやサイズはメーカーが事前に指定して,販売代理店にデータなどで渡すということも行なわれています。



 また,販売代理店が勝手にロゴなどを変更して使用することを禁止する条項を英文契約書に挿入することもよくあります。

 

 

 さらに,製品のスペックや仕様などがパンフレットなどに不正確に載せられているということがあると,後で,顧客からメーカーに製品のスペックや機能に虚偽がある,不満だなどとクレームが寄せられてしまうことがありえます。

 

 

 そのため,製品情報が掲載されているウェブサイト,パンフレット・カタログのようなものは,メーカーが事前に掲載情報をチェックし,問題があれば,修正してもらうようにすべきです。

 

 

 このような事前チェックと修正が可能になるように,英文契約書には,販促資料などについては事前にメーカーに提出し,承認を得てから使用しなければならない旨を記載しておくことになります。



 このように,いくら販売店(Distributor)のほうが現地のマーケットに詳しいとはいっても,メーカーとしては統一的なブランド戦略を持っていたり,ブランド価値を維持する必要性があったりと,販売店に販促活動を任せっきりにすべきではない事情がありますので,注意が必要です。

 

 

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