英文契約書の相談・質問集109 代理店契約が終了したらコミッションは受け取れないのですか。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「代理店契約が終了したらコミッションは受け取れないのですか。」というものがあります。

 

 

 これは,当然ですが,英文代理店契約書(Agency Agreement)にどう記載しているかによって変わってきます。

 

 

 ただ,書いていない場合もあると思いますので,まずは,もし英文代理店契約書(Agency Agreement)に何も書いていないとすると,どうなるのかを考えてみたいと思います。

 

 

 一般的には,コミッションの支払請求権は,少なくとも,売主と顧客との間に契約が成立したことが必要となるでしょうから,代理店契約終了後に売主と顧客との間に契約が成立した場合は,コミッションの支払い対象ではないという解釈が通常かと思います。

 

 

 また,英文代理店契約書(Agency Agreement)には,コミッションの請求権の発生要件として,売主が顧客から商品代金の回収ができたことが書かれていることも多いです。

 

 

 この場合は,売主が顧客から代金をすべて回収しない限り,コミッションの請求権が発生しないということになります。

 

 

 そうすると,代理店契約(Agency Agreement)が終了する前に,売主と,代理店が紹介した顧客との間で商品の売買契約が成立していたとしても,まだ売主が顧客から商品の代金を回収できていないので,コミッションは発生しないという解釈もありえます。

 

 

 このように,英文代理店契約書(Agency Agreement)に契約終了後のコミッションの取扱いについて記載がないと,扱いが不透明になり,特に代理店にとっては都合が悪くなる可能性があります。

 

 

 そのため,英文代理店契約書(Agency Agreement)に,契約終了後のコミッションがどうなるのか(いつまでの契約分がコミッションの対象となるのか,代理店契約終了後いつまで支払いが続くのかなど)を明確に規定しておいた方が良いでしょう。

 

 

 例えば,わかりやすく,代理店契約(Agency Agreement)の終了前後で区別し,契約終了前に売主と顧客との間で売買契約が成立した場合は,コミッションの対象となり,契約終了後に売買が成立した場合には,コミッションの対象とならないとすることが考えられます。



 その上で,売主が顧客から代金を回収してはじめてコミッションの請求権が生じると定められている場合は,契約終了前に売主と顧客との間で売買契約が成立しただけでは足りず,代理店契約終了後でも良いので売主が顧客から代金を回収したことを条件にコミッションが発生すると考えれば良いわけです。



 これらは,割と一般的な内容といえると思います。



 他には,代理店契約(Agency Agreement)が終了した後にも,一定の場合,コミッションが発生すると定められることもあります。



 例えば,代理店が代理店契約終了前にすでに売主にある顧客を紹介していたとして売主とその顧客が代理店契約(Agency Agreement)終了後に,売買契約を締結した場合は,コミッションの対象となると定めることがあります。



 この場合,代理店の営業効果は代理店契約終了前にすでに生じていて,単に売主と顧客との間の契約成立が代理店契約(Agency Agreement)の終了後になったというだけなので,コミッションが発生するのが合理的と考えていることになります。



 また,同一の顧客と継続的に商品の売買契約が継続して,売主に同一顧客から継続的に売上が見込まれるような場合には,代理店契約(Agency Agreement)が終了した後も,例えば,3ヶ月間,6ヶ月間などの一定期間は,その顧客についての売上にはコミッションが生じ続けると定めることもあります。



 このように,代理店契約(Agency Agreement)が終了した後のコミッションの取扱については様々な内容が考えられます。



 代理店としては,代理店契約終了後もコミッションをもらえるような内容にしたいでしょうが,売主からすると,管理が面倒であったり,契約終了後に,契約終了前の代理店の営業効果をどの程度のものと測るのかが難しかったりするので,わかりやすく契約の終了前後でコミッションの発生・不発生を整理したいと考えるかもしれません。



 もちろん,当事者の力関係なども影響しますので,常に妥当なコミッションの取り決め内容ができるということにはならないでしょう。



 当事者双方が納得できるようなコミッションの取扱になるよう,売主と顧客との売買契約の性質や内容,商品の性質・内容,代理店の営業行為の内容やコストなどを考慮して,妥当な内容になるように粘り強く交渉することが大切といえます。

 

 

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