英文契約書の相談・質問集202 弁護士に契約書作成を依頼したら自分で見なくても良いですか。

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「弁護士に契約書作成を依頼したら自分で見なくても良いですか。」というものがあります。

 

 結論としては,弁護士に任せきりにしないで,自分でも読むべきということになります。

 

 弁護士が契約書を作成した場合,問題がない契約書ができている可能性は高いでしょう。

 

 ただ,ミスがないとは言い切れませんし,何より,自社が思い描いているビジネスをきちんと形にできているか,自社がリスクと考えている内容についてマネジメントができているか,当事者として確認する必要があります。

 

 弁護士は,貴社の味方ですが,アドバイザーであり,あくまで客観的な立場での味方です。

 

 そのため,当事者として最終的に意思決定をし,判断をするのは,貴社自身ですから,きちんと内容を把握し,理解しておく必要があります。

 

 仮に弁護士が考えているベストと,自社において考えているベストな内容が異なっていた場合,それに気付けるのは自分しかいないわけです。

 

 弁護士は依頼者の考えを反映していると思っていますので,何度自分が作成した契約書を読んでも,その点には気づきえないのです。

 

 依頼者と弁護士が打ち合わせを丁寧にしていても理想的な形について両者の認識が多少ずれてしまうことはありえます。

 

 これは,英文契約書であってももちろん同じです。

 

 英語が苦手な方にとっては,英文契約書の特殊で難解な表現もあって,読むのが苦痛だというのはわかります。

 

 ただ,やはり理解しないで締結するというのは,非常に危険ですし,経営判断が伴っていないというのは問題があります。

 

 英語が苦手であれば,弁護士に解説をしてもらい,一言一句理解していなくとも,契約書がどういう内容を規定しているのか,ある場面ではどういう責任配分をしているのかということは,最低限理解しておく必要があります。

 

 また,和訳を業者などに依頼して和訳で読むという方法もあります。

 

 和訳は,英語の意味とは異なってしまうことがよく起こるため,あまりおすすめできないのですが,読まないよりは遥かにマシです。

 

 和訳をもらった上で,弁護士に解説もしてもらっておくというのであれば,ほぼ問題ないと思います。

 

 弁護士がリスクヘッジをしてくれているのはもちろんですが,さらに,経営者や担当者の「この理解で本当に正しいのか」,こうした不安を払拭してくれる存在が弁護士です。

 

 契約書は,相手もいますので,自社が作って終わりではなく,相手の要望も踏まえて交渉をしなければなりません。

 

 そのためにも,自社の持つ契約書を自分で読んでいないのでは,交渉上,非常に不利になります。

 

 社長が読んでいなくとも,交渉担当者はきちんと契約書を読み込んで,内容を理解し,経営陣に説明しておかなければなりません。

 

 契約によって権利義務が生じるのは自社なのであり,契約の当事者,ひいてはビジネスの主人公は自社であるということをあくまで徹底しなければなりません。

 

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