英文契約書の相談・質問集262 条項の意味や用語は常に明確にしたほうが良いですよね。

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「条項の意味や用語は常に明確にしたほうが良いですよね。」というものがあります。

 確かに,契約書に記載する条項や用語は,一義的に意味が明らかで,誰が読んでも同じ意味に読めるということが大切なのは基本中の基本です。

 ただ,明確に記載することが常に良いかというと,例外的な場面も一応存在します。

 例えば,自社が責任を負うと記載されている内容の条項を受け入れたくないという場面があったとします。

 その場合に,逆に「自社は免責される」とはっきり書き直すのが最も自社の欲する内容を実現するのに適切です。

 「免責される」と記載されていれば,自社が責任を負わないことが明確になり,最も妥当な表現といえるからです。

 ただ,はっきりと「責任を負う」と書かれているものを,「免責される」と180度異なる内容に書き換えて,相手方が受け入れるでしょうか。

 相手方は貴社に責任を負わせたいと考えていたからそういう内容にしていたのですから,逆に免責されるとされた内容は受け入れない可能性が高いでしょう。

 このような場合には,はっきりと免責されるという記載をすることを避けて,責任に関する条項自体を削除することが考えられます。

 削除することで準拠法の内容や準拠法に基づいた判例の解釈に委ねて,反論できる余地を残しておくというような選択をすることもあるのです。

 また,MOUやLOIなど,そもそも法的拘束力がないと一般的に考えられているような書面を締結する場面でもこのような考え方が取られることがあります。

 例えば,自社としてはMOUやLOIの条項に法的拘束力を持たせたいと考えていて,相手方は逆に法的拘束力を持たせたくないと考えていたとします。

 この場合,英文契約書にはっきりと「legally binding」などと記載してしまうと,相手方は,逆に相手方の意向どおりに「not legally binding」と書き直して来ることが考えられます。

 これでは,どちらかが完全に譲歩しないと結論にたどり着かないということになってしまいます。

 そのため,この場合も,あえて,bindingかどうかについては契約書に書かないという選択をすることがあります。

 もし書かなければ,明確にどちらかだとは確定できないので,一般的には法的拘束力がないけれども,一部の条項には法的拘束力があると解釈すべきだなど,法的拘束力を持たせる解釈を主張する余地が出てきます。

 このように,はっきり書いてしまうことにより,相手がそれと逆の要求をしてきて平行線になるようなケースでは,あえてバッファーを設けておき,いざ事が起きたときに,こちらに有利な解釈を主張できる余地を残しておくほうが良いこともあります。

 はっきり自社の意図を書き込むことにより,逆に相手に意図を悟られて反対の結論を書かれてしまって交渉が不利になるくらいであれば,あえて黙っておきいざトラブルになったときに自社に有利な主張ができる可能性を残しておくという「沈黙は金」とでもいうような戦略といえます。

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