英文契約書の相談・質問集263 オプトインとオプトアウトというのは何ですか。

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「オプトインとオプトアウトというのは何ですか。」というものがあります。

 

 オプト(opt)というのは「選択する」という意味ですから,オプトイン(opt in)で「入ることを選択する」,オプトアウト(opt out)で「出ることを選択する」というような意味合いになります。

 

 「選択肢」を意味するオプション(option)の動詞型になります。

 

 これはウェブサイトに掲載されている利用規約などでよく使われる用語です。

 

 例えば,ウェブサイトの利用者にメルマガを配信してよいかどうかを決めてほしい場合に,メルマガ配信を希望する人が「希望する」という欄にチェックするのがオプトイン(Opt-in)の手法です。

 

 反対に,メルマガ配信承諾の欄に予めチェックが入っていて,受け取りたくない人がチェックを外す手法がオプトアウト(Opt-out)です。

 

 要するに,希望者が希望の意思表示をした場合にはじめてサービスを提供するのがオプトインで,もともとサービスは提供することになっていて,それを受け取りたくない人がその旨の意思表示をするというのがオプトアウトです。

 

 いろいろな国の個人情報関連の法律によっては,例えば,自分の情報を第三者に提供することについて承諾をするという場面で,このオプトインの方式かオプトアウトの方式のどちらで承諾を得なければいけないかについて,方法を指定している場合もあります。

 

 この場合は法律に従ってどちらかの方式を採用しなければなりません。

 

 日本の個人情報保護法においても,情報を第三者に提供されることについての承諾を得る場合に,オプトインとオプトアウトによる方法が定められていますが,オプトアウトによって承諾を得たとするには,厳格な要件を充たす必要があります。

 

 オプトアウト方式の場合,明確に個人が個人情報の提供について事前に承諾したということではなく,一定の方法でいったん承諾したものとして取り扱うが,それをあとから拒絶することはできるという方法のため,要件が厳しくなるのです。

 

 一般的には,事前に明確な承諾があったと考えられるオプトイン方式が望ましいとされていますし,法律がどちらかの方式を強制している場合はおそらくオプトイン方式のほうだと思います。

 

 インターネットの普及によりオンラインでのビジネスがグローバル化してくると,大量かつ様々な情報が世界中をめぐります。

 

 そのため,情報の管理はどんどんと重要性を増してきます。

 

 今後,多くの国で個人情報などの管理,取得方法,利用方法などが規制されてくると思います。

 

 オプトイン,オプトアウトという手法も情報の取得や利用方法に関するものですので,適宜適切な手法を選んで情報の不適切な利用の結果,会社が損害を受けるということがないようにすることが大切です。

 

 特に,EU一般データ保護規則(GDPR)に代表されるように,今後情報漏えいに対する罰則は世界的に強化されていくと思われるため,より一層の注意が求められます。

 

 個人情報保護に関する法律に違反すると多額の罰金を課せられる可能性があるばかりではなく,多大なレピュテーションダメージを受けることになりますので,十分注意しなければなりません。

 

 特に国際取引をする場合,自国の感覚よりも遥かにプライバシーに敏感な国はありますので,レピュテーションダメージをあまく見ていると痛い目に遭うことになるでしょう。

 

→next【英文契約書の相談・質問集264】英文契約書の「締結」に関して注意することはありますか。

 

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