英文契約書の相談・質問集218 海外の販売店から品質クレームが来た場合どうすればよいですか。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「海外の販売店から品質クレームが来た場合どうすればよいですか。」というものがあります。

 

 

 日本のメーカーが海外の企業と販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)を交わして,海外の販売店(Distributor)に商品を卸しているとします。

 

 

 そして,ある日,卸していた商品の品質に問題があり,欠陥品だとして,販売店(Distributor)がメーカーに対して,クレームレター(Claim Letter)を送ってきました。

 

 

 この場合,どのような手順で対応すべきでしょうか。

 

 

 まずは,当然ですが販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)を見ましょう。

 

 

 そこに,品質保証についてどのように記載されているかをチェックします。



 保証の内容は通常warrantyという条項に書かれています。

 

 

 保証の内容を把握したら,クレームレターに記載されている欠陥が本当に存在するか確認します。

 

 

 もし,欠陥の具体的な内容や根拠がクレームレターに書いていないのであれば,具体的な内容を聞き取り,また,その欠陥を裏付ける証拠(写真など)を出させることからはじめると良いでしょう。

 

 

 そして,調査したところ,欠陥品ではないと判断された場合は,自社でも欠陥には当たらないことを裏付ける根拠・証拠を用意します。

 

 

 相手のクレームの程度によってどのレベルまで反論を用意するかは考えたほうが良いと思いますが,自社のレポートよりは,第三者機関の検査レポートのようなものをもらったほうが反論としてはベターでしょう。

 

 

 また,契約書の準拠法条項(Governing Law Clause)と紛争解決条項(Dispute Resolution Clause)をチェックします。

 

 

 これらが,日本法に準拠し,日本の裁判所や仲裁機関で裁判・仲裁をすると規定されていれば,日本法の考えに基づいて,反論ができるので安心でしょう。

 

 

 日本の弁護士に相談・依頼して,自社や第三者機関の調査結果に基づいて,反論書を用意すれば良いので,比較的対応が容易と言えます。

 

 

 他方,もし外国の法律に準拠し,外国の裁判所で裁判をすると契約書に書かれていた場合は,そう簡単にはいきません。

 

 

 何が欠陥に当たるかという「欠陥」の定義に日本法の内容と異なる点があるかもしれませんし,契約書で記載している範囲以上の保証をしているとみなされるような法律や判例が存在するかもしれません。

 

 

 そのため,この場合は,できれば当該国の現地弁護士にも相談したほうが良いでしょう。

 

 

 そして,自社として,反論はしつつも,最後まで欠陥はないと争って最終的には裁判などで決着をつけるという方針なのか,条件次第で和解するのか方針の大枠を決めると良いでしょう。

 

 

 特に,販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)など中長期的に取引関係を構築するタイプの契約では,徹底的に闘うことで,将来の関係に悪影響を与えたり,ビジネス自体終了してしまったりすることがあります。

 

 

 そのため,その件でどちらに非があるのかというミクロの視点だけではなく,もっと大きな視点で,そのパートナーとビジネスをどうしていきたいのかというマクロの視点ももって検討する必要があります。

 

 

 もし,準拠法や裁判管轄が外国なのであれば,当該地の弁護士にも依頼し,裁判や仲裁になった場合の見通しなども相談しておくと良いでしょう。

 

 

 クレームレターには,「何日までにこれをしろ」「何日までにいくら払え」「さもなければ訴訟を提起する」などと強烈な内容が記載されていますし,外国の企業,場合によっては外国の弁護士から手紙が来るので,つい臆病になりがちです。

 

 

 ただ,クレーム対応の大筋の部分は,海外からのクレームであっても,国内からのクレームであっても大きな違いはありません。

 

 

 クレームレターに過激な内容が書かれていても,臆したりパニックになったりすることなく,冷静に淡々と調査・事実確認→反論→交渉というステップを踏んで進めていくことが大切です。

 

 

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