英文契約書の相談・質問集233 長期売買契約を締結する際の注意点はありますか。

 

 海外進出・海外展開をするときに必要になる英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「長期売買契約を締結する際の注意点はありますか。」というものがあります。

 

 長期売買契約(Long-Term Sales Contract)とは,その契約自体で長期に渡りある商品や原材料の売買をしていくことを約束するものです。

 

 これに対し,基本売買契約(Basic Transaction Contract)などの場合は,売主と買主との間で長期に渡り取引を繰り返すことを予定していますが,あくまで,個別の発注・受注による個別契約を想定しています。

 

 その個別契約に共通して適用される条件を基本売買契約に書き込んで予め締結しておくという方法です。

 

 販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)も個別契約を想定しているので,基本売買契約と同じ性格を持っています。

 

 ところが,長期売買契約は,後で発注・受注のプロセスを予定していないもので,長期売買契約を交わした時点で,売主には商品や原材料の供給義務が長期的に生じますし,買主にはその代金で買い続ける義務が生じます。

 

 そのため,両者にとってリスクが高い契約形態だといえます。

 

 長期売買契約を締結する時の経済情勢で,長期的な売買を約束してしまいますので,その後に環境が変化した場合でも,原則として締結した契約内容に拘束されます。

 

 したがって,契約締結後の環境変化に対応することが可能な内容の条項を入れることが重要になるでしょう。

 

 環境変化により原材料の調達が困難になれば価格を上げる必要が出てくるでしょうし,逆に,原材料の供給が上向けば価格を下げる必要が出てくるでしょう。

 

 ただ,簡単に価格を変更するとなれば,長期売買契約を結んで,ある意味痛み分けで双方がリスクを取った意味もなくなってしまいます。

 

 難しいですが,できるだけ客観的に価格などを見直し,変更できる条項を入れるのが理想です。

 

 単に,「経済情勢の変化があれば当事者協議の上で価格改定ができる」という内容だけですと,どの程度の経済情勢の変化があれば価格変更になるのか,改定するとしてどういう基準にしたがってどの程度変更するのかがわかりません。

 

 価格計算の公式などを入れて,客観的・自動的に価格変更ができるようにするのが望ましいです。

 

 とはいえ,具体的な条項を考えて合意するのはかなり難しいでしょう。

 

 したがって,原材料などの安定供給を求めるなどの特別な要請がない限りは,できるだけ長期間にわたる条件を決めてしまう長期売買契約のスタイルは避けたほうが無難だと思います。

 

 それよりは,基本売買契約(Basic Transaction Contract)などを締結して,あくまで定期的な発注を予定し,発注時の状況により価格を見直せるようにしておいたほうが,基本的に安全といえるでしょう。

 

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