英文契約書の相談・質問集239 販売店か代理店のどちらを指名すべきですか。

 

 

 海外進出・海外展開をするときに必要になる英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「販売店か代理店のどちらを指名すべきですか。」というものがあります。

 

 これは,もちろん,事業戦略,利益のとり方,商品の性質,現地マーケットの性質,パートナー企業の性質,法的リスクのとり方,現地法の内容,税務など様々な点を考慮してケースバイケースで決定されるものですので,どちらが良いとは一概にはいえません。

 

 

 販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)の特徴は,以下の点が挙げられます。

 

 

 まず,販売店は在庫を抱えて転売し,利ざやを稼ぐということになります。



 そして,メーカーの売り先が販売店に限定されますので,販売や管理が簡易になるという点が挙げられます。

 

 

 次に,販売店に商品を卸しますので,与信の問題は販売店のことのみ考えれば良いということになります。

 

 

 また,販売店は商品の仕入れ価格と転売価格の粗利を稼ぎますし,独占禁止法などの規制で守られているので再販売価格を自由に設定できます。

 

 

 そのため,販売店は代理店の手数料収益に比べて大きな利益を上げやすいという特徴があります。


 

 そして,メーカー側にとっては,小売価格は販売店が決めるので小売価格等をコントロールしにくいという側面があります。

 

 

 これらに対して,代理店契約(Agency Agreement)は,以下の特徴があります。

 

 

 まず,販売店と異なり,代理店は在庫を抱えない手数料ビジネスですので,メーカーが直接代理店の紹介する顧客に対し商品を売ります。

 

 

 そのため,顧客管理や商品管理等が複雑になります。

 

 

 また,与信管理も顧客ごとに行う必要がありますので,この点もコストがかさみます。

 

 

 ただ,代理店ビジネスの手数料は,代理店のリスクが低いため低額に設定されていることが通常ですので,販売店契約に比べてメーカーが得る利益は大きくなります。

 

 

 メーカーが直接顧客に販売するため,マーケット価格をコントロールしやすいという利点もあります。

 

 

 なお,もし代理店にメーカーと顧客との売買契約の代理権まで与えていると,場合によっては恒久的施設(Permanent Establishment: PE)として,現地で課税される可能性があります。



 このこともあり,多くの代理店契約は,営業活動を代理店に委託するだけで,メーカーと顧客との売買契約の締結権(代理権)までは与えていません。



 ちなみに,現地の法律でどちらかの進出形態でなければ進出できないということもあります。



 この場合はそもそもどちらが良いかという選択肢が与えられていないので注意しましょう。

 

 

 まだまだ両者の違いはありますが,主たる特徴は以上のようなものです。

 

 

 これらの違いを意識してどちらがより自社の考えるビジネスの理想に近いのかを十分吟味してから,選択する必要があります。

 

 

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