英文契約書の相談・質問集257 海外取引は国内取引よりも危険度が高いですか。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「海外取引は国内取引よりも危険度が高いですか。」というものがあります。

 

 非常に基本的な質問です。もちろん,取引相手国にもよりますが,一般論としては,やはり日本国内での取引よりも海外取引はいろいろな面でハードルが高く,危険性も高いといえると思います。

 

 

 まず,物品売買の場合,物理的に輸送距離が遠くなります。

 

 

 そうなると,商品が納期に間に合わない事態とか,輸送途中で壊れたりなくなったりする事故も起きやすくなります。

 

 

 したがって,保険でカバーしなければならない範囲が大きくなったり,危険負担をどう考えるかという問題が国内取引より深刻化します。

 

 

 そして,文化,商慣習,法律が異なります。

 

 

 そのため,日本企業同士の国内での取引上の常識はまるで通用しません。

 

 

 また,グローバルな基準というのも明確にあるわけではなく,相手国の文化,商慣習,法律により,考え方が異なり,戸惑う場面が非常に大きくなります。

 

 

 約束の拘束力や,模倣品に対する考え方,知的財産権に関する考え方,納期や支払期日に対する考え方,すべて国によって異なるといっても過言ではないでしょう。

 

 

 さらに,言語も異なります。両者が同一の言語を母国語としていない限り,言語の不一致は必ず起きます。

 

 

 通常は,英語を使うことになるでしょうが,相手が英語ネイティブの国であれば,日本企業側が英語ネイティブの人員を抱えていない限り,交渉は不利です。

 

 

 また,自社も相手も英語ネイティブでない場合,お互いの意思疎通が本当にできているか,誤解はないかという点に常に疑問符がついてしまいます。

 

 

 日本国内で日本語でやり取りするときは上記のようなことはあまり気にしないと思いますが,言語の不一致によるミスコミュニケーションのことも常に考えなければならないのが海外取引です。

 

 

 とはいえ,英文契約書には,一定程度のルールや型があることもまた事実です。


 

 国際的な条約や,インコタームズなどがありますし,国際取引で広く通用している英米法上の概念なども存在しています。



 取引の類型ごとに問題となる場面もある程度想像できますし,そのような問題を想定した取り決めの内容も一定の範囲内で定型性があります。



 したがって,全くの手探りというわけでもないのです。

 

 

 そのため,交渉時にはいろいろと問題があっても,結論としての契約書がきちんと意思疎通ができ,一義的で明確な内容に結実できるのであれば,「雨降って地固まる」のように,良い契約ができます。

 

 

 以上のような違いを意識して,ある程度時間をかけてコミュニケーションを取り,最後は結論たる英文契約書を間違いのないものにして取引を開始するようにしましょう。

 

 

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