Term of office(英文契約書用語の弁護士による解説)
英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Term of officeがあります。
これは,英文契約書で使用される場合,通常,「任期」という意味で使用されます。
Officeが「職務」を表し,termが「期間」を表してていますので,両者を併せてterm of office(任期)となります。
例えば,会社の取締役や監査役などの何らかの職務の任期という意味で,Term of officeという用語が使用されます。
任期は特定の職務の終期を表すので当然ですが重要です。
任期満了により職務の任から解かれるということになりますので,場合によって任期を迎える人と雇っていた会社との間でトラブルになることもあります。
そのため,任期満了時に新たにその職務に就く者の決定方法なども事前に決めておいたほうが良いかと思います。
現地の合弁会社や子会社などで雇っていた人の任期が終了する場合,現地の労働法などが適用されて,その人が法的に一定の保護を受けることもありますので,現地法の調査が必要になるケースもあります。
Termという用語は,英文契約書に登場した場合,一般的に期間を表すため,重要な用語の一つです。
ちなみに,英文契約書でtermsという複数形でtermが登場した場合,多くは「条件」の意味で使われています。
Terms and conditionsという用語を英文契約書ではよく見かけると思いますが,このtermsが「条件」という意味です。
契約の種類にかかわらず,期間は非常に大切ですので,Termという用語が出てきたら何の期間なのか,どのような条件で期間が終了するのか,更新などはないのかなどについて契約書の内容を審査する必要があります。