英文契約書の相談・質問集292 限定列挙と例示列挙の違いと見分け方は何ですか。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「限定列挙と例示列挙の違いと見分け方は何ですか。」というものがあります。

 

 「限定列挙(制限列挙)」というのは,契約書で例(事由)が挙げれられている場合に,挙げられている例に限定するもので,それ以外は認められないという場合をいいます。

 

 

 A,B,C,Dのいずれかに該当すれば効果が生じるというような場合に,EやFが含まれるかというと,含まれないというのが,限定列挙です。

 

 

 これに対し,「例示列挙」というのは,契約書で例(事由)が挙げられているけれども,それらはあくまで例に過ぎず,そこに記載されていないものも認めるという場合をいいます。

 

 

 A,B,C,Dのいずれかに該当すれば効果が生じるというような場合に,EやFが含まれるかというと,含まれる(可能性がある)というのが,例示列挙です。

 

 

 これは大きな違いを生みます。挙げられている事由に該当すれば利益を得る側にとってみれば,例示列挙のほうが,挙げられている事由より広がる可能性があるので有利です。



 これに対し,挙げられている事由に該当すると不利益を受けるほうの当事者にとっては限定列挙のほうが,該当事由が狭まるので有利だからです。

 

 

 では,これらはどう見分ければ良いのでしょうか。

 

 

 通常は,契約書を見れば,どちらなのかが書かれています。

 

 

 例えば,限定列挙の趣旨で記載されているのであれば,exhaustivelyexhaustiveという用語が入っていることが多いです。

 

 

 これらは,「(挙げられたもので)尽くされている」という意味ですので,限定列挙を表す用語です。

 

 

 反対に,例示列挙であれば,よく使われる表現としては,non-exhaustiveという否定語も使われますし,他にもincluding but not limited to.../including without limitationという表現があります。

 

 

 これらは,「事例を挙げるがそれらに限らない」という意味ですので,例示列挙を表します。

 

 

 なお,例示列挙であっても,例えば,A,B,C,Dと挙げられている場合に,EやFも無制限に含まれるかというと,それは場合によるということになります。

 

 

 一般的に,例示列挙といえども,事例が挙がっている以上,挙げられた事由には一定の意味があることが多いため,それらの挙げられた事由に類似性がある事由に限って該当性が認められると解釈されるからです。

 

 

 いくら例示列挙でも,何でもかんでも含まれるというのでは,具体的事由を例示した意味がなくなってしまうので,この点は理解はしやすいかと思います。

 

 

 類似性に限らずあらゆるものを含むとしたい場合は,英国法の下ではwhatsoeverという用語を入れることがあります。



 これは,文字どおり「何であっても」という意味ですので,あらゆる事由を無制限に含むという趣旨と解釈されます。

 

 

 こうした用語がない以上は,通常は類似性ある事由に限られますので,注意して下さい。



 いずれにせよ,限定列挙なのか例示列挙なのかは契約書ではっきりさせるべきですし,例示列挙の場合もどのような事由が含まれるのかをある程度予測しやすいような内容に定めるべきといえるでしょう。



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