英文契約書の相談・質問集296 知的財産権と産業財産権の違いは何ですか。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「知的財産権と産業財産権の違いは何ですか。」というものがあります。

 

 

 知的財産権産業財産権は,契約書によく登場する用語ですが,2つは似て非なる用語です。



 「産業財産権」といった場合は,特許権,実用新案権,意匠権,商標権の4つの権利の総称を意味します。



 これに対し,「知的財産権」とは,上記4つの権利に著作権を加えた概念を指します。 



 つまり,知的財産権のほうが広い概念で,産業財産権を包含する用語といえます。



 なぜ,産業財産権に著作権が含まれないかというと,産業財産権に分類される権利は,すべて登録手続きが必要とされているところ,著作権は,著作物が創られた時点で自動的に権利を取得する無届方式の権利だからです。



 著作権のみが知的財産権として保護されるために登録を必要とせず,これを含めた概念が知的財産権というわけです。



 要するに,産業財産権と知的財産権は,財産権としての保護を受けるために登録を必要とする権利のみで構成されているのか,登録不要の権利も含んでいるかで違いがあるということになります。



 上に挙げた権利のうち著作権だけが登録を受けずに,権利を取得できるものであり,これを除いたものを産業財産権と称し,これを加えたすべてのものを知的財産権と呼んでいます。

 

 

 ただ,特にこれらの呼称により何か法的な意味合いで違いを生じるということでもありません。



 そのため,どちらに分類されるかが特に重要な意味を有するというわけではないのですが,一応区別して理解するようにしたほうが良いでしょう。

 

 

 ちなみに,英文契約書では,産業財産権は「industrial property rights」と英訳して使うのが一般的です。



 これに対し,知的財産権は「intellectual property rights」と英訳されています。



 ただ,外国でも産業財産権と知的財産権を法的に意味がある区別をして理解しているわけではないのが一般的です。



 そのため,英文契約書では,産業財産権(industrial property rights)という用語を使用せず,知的財産権を表す英語として,intellectual property rightsを統一的に使用するのが通常です。

 

 

 当然ですが,産業財産権や知的財産権が,どういう条件で,誰に帰属するのか,誰に使用が許されるのかというのは重大な関心事です。



 したがって,英文契約書にこれらの権利が登場するときは,産業財産権なのか知的財産権なのかということはさておき,権利の帰属先や使用許諾の範囲などについて間違いがないか契約書を精査する必要があります。

 

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