英文契約書の相談・質問集300 弁護士費用にはどういう種類がありますか。
英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「弁護士費用にはどういう種類がありますか。」というものがあります。
弁護士に依頼するときは,当然ですが弁護士費用がかかります。
この弁護士費用には,何種類かの定め方があります。
細かい分類は置いておいて,大きな分類でいうと,以下の3つに分けて理解するとわかりやすいかと思います。
① タイムチャージ
日本語では,タイムチャージと呼ぶことが多いですが,時間制報酬と呼ぶこともあります。
英語では,Houly rate chargeと呼んだりします。
海外の弁護士は多くがこのタイムチャージを採用していますし,日本でも企業法務を扱っている弁護士の多くがこの制度を採用しています。
タイムチャージは,弁護士がそのクライアントのその案件に使用した時間に応じて弁護士費用がかかるということです。
そのため,例えば,1時間あたり5万円となっていれば,30分で2万5000円となり,10時間で50万円となるという計算です。
② 着手金・報酬金
着手金・報酬金は,日本の弁護士が訴訟を扱う際に多く採用する方式です。
着手金は,案件の依頼を受けるときに発生する費用で,原則として案件の成功・不成功にかかわらず返金されない費用です。
報酬金は,成功報酬とも呼ばれ,勝った金額に対して割合で生じる費用です。
例えば,報酬金10%であれば,1500万円の請求訴訟で1000万円勝訴した場合,1000万円の10%の100万円が成功報酬となります。
③ 完全成功報酬
最後が,完全成功報酬という制度です。
これは,その名のとおり,着手金は発生せず,すべてが成功報酬となるという弁護士費用の定め方です。
例えば,1500万円の訴訟の場合に,着手金は発生せず,報酬金のみ20%で約束されているというような場合です。
この場合,弁護士が実費なども建て替えて訴訟遂行し,最後に勝訴した金額の20%を報酬金として受け取るということになります。
一般的に,依頼者の支払能力に関係のない事件で採用されることが多いです。
例えば,保険会社がついている交通事故訴訟や,消費者金融が支払う過払金の返還請求訴訟などです。
以上が,弁護士費用の大きな分類になります。

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