Telegraphic/Wire Transfer(英文契約書用語の弁護士による解説)
英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Telegraphic/Wire Transferがあります。
これは,英文契約書で使用される場合,通常,「銀行送金」という意味で使用されます。
海外取引の決済方法はいくつかありますが,代表的な方法の一つがこのTelegraphic/Wire Transferです。
ほかにも,銀行保証がついたL/C(Letter of Credit)=信用状による決済などもありますが,口座開設のハードルがそれなりに高いので,中小企業で利用しているところはそう多くありません。
海外の銀行口座に日本の銀行口座から送金するのは難しくはありませんが,当然ながら日本国内での送金に必要な口座情報と海外送金に必要な口座情報は異なります。
SWIFTコードなどの情報が要求されますので,事前に振込先情報を正確に確認しておく必要があります。
また,海外送金の場合は振込手数料が高額になることがありますので,契約書でどちらの当事者が振込手数料を負担するかを明記しておいたほうがトラブル回避に役立つでしょう。
ちなみに,海外送金の場合,日本の銀行と海外の銀行双方が手数料を課すのが通常なので,いずれまたは双方の銀行についてどちらの当事者が手数料を負担するのか,誤解のないように記載しておくのが大切です。