英文契約書の相談・質問集309 ホールド・ハームレス条項とは何ですか。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「ホールド・ハームレス条項とは何ですか。」というものがあります。

 

 

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際に,ホールド・ハームレス(Hold Harmless)という用語を見たことがあると思います。

 

 

 この条項は,Indemnification/Indemnityという名称で呼ばれることもあります。

 

 

 内容としては,相手方の契約違反などが原因となって,自社が損害を被った場合や,第三者から自社がクレームを受けた場合に,相手方が自社をホールド・ハームレスするというものです。

 

 

 ここでのホールド・ハームレスというのは「損害を被らせない」というような意味なのですが,この条項は,積極的に契約違反をされた側の当事者を保護するという内容であることが特徴となります。

 

 

 例えば,日本の損害賠償条項ですと,「甲及び乙は,相手方が本契約に違反することにより損害を被ったときは,相手方に対しその損害の賠償を請求することができる」などと記載されています。

 

 

 こちらですと,売買契約の買主が欠陥のある商品を第三者に販売し,第三者からクレームを受けた場合に,買主が第三者に賠償金を支払えば,それを損害として売主に請求することが可能となります。

 

 

 もっとも,買主が第三者と直接やり取りをするのではなく,売主に第三者との間の交渉をさせたいと考えても,上記の条項ではその根拠に乏しいことになります。

 

 

 あくまで,買主が損害を受けたら売主がその損害を賠償するというお金の問題を言っているにすぎないからです。

 

 

 これに対し,ホールド・ハームレス条項では,より積極的に売主が買主を第三者のクレームから防御し保護するという内容が書かれていることが多いので,直接売主に対し第三者のクレーム対応をするよう求めることも可能になることがあります。

 

 

 また,第三者のクレームに対し買主が防御をし,裁判で勝つなどして第三者のクレームを退けた場合に,裁判で勝つまでにかかった弁護士費用等を損害として売主に請求できるのかというのも,上記の日本型損害賠償条項では疑義を生じます。

 

 

 なぜなら,買主が勝訴して第三者のクレームが退けられているので,売主に契約違反があったとはいえないのはないかという問題点があるからです。

 

 

 そうすると,買主が売主に対し弁護士費用等の損害を賠償請求する根拠がないということになってしまいます。

 

 

 これに対し,ホールド・ハームレス条項では,こうした場合の弁護士費用も売主の補償の対象となっていることが通常ですので,買主は請求できるということになります。

 

 

 以上のように,ホールド・ハームレス条項は,日本的な損害賠償条項とは少し内容が異なっていますので,理解しておくと良いかと思います。

 

 

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