英文契約書の相談・質問集337 海外企業との契約書は英語で作成するのが普通ですよね。

 

 

 英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「海外企業との契約書は英語で作成するのが普通ですよね。」というものがあります。

 

 国際取引における契約書の作成は,今や多くの場合は英語を使います。

 

 

 そのため,国際取引の契約書は英文契約書になることがほとんどだと思います。

 

 

 この傾向は,英語を母国語としない国同士の契約でも同じです。例えば,ドイツの企業とベトナムの企業が契約をするときも英語を使い,英文契約書を作成することが多いです。

 

 

 もちろん,日本企業が外国企業と取引をし契約書を作成する際も,ほとんどのケースが英語を使用しています。

 

 

 ただ,一部例外があります。それは,中国,ロシア,場合によってフランスなどの国に属する企業と取引をする場合です。

 

 

 特に中国企業やロシア企業の場合は,中国語やロシア語による契約書の作成を強く要求されることがあります。

 

 

 そのため,もし中国企業やロシア企業と交渉をしていて,日本企業としては契約書の作成段階では英文契約書を想定していたにもかかわらず,中国語やロシア語での契約を迫られることがあれば,それは「異常」なことではなく「よくあること」と理解してよいでしょう。

 

 

 このような場合は,同対応すべきでしょうか。日本企業に中国語やロシア語に精通した方がいるのであれば,言語的な問題は薄れるので,中国語やロシア語で契約書を作成してもよいかもしれません。

 

 

 ただ,そのようなケースは多くないかと思います。そうした場合には,英語での契約書作成を先方に打診すべきですが,先方もそう簡単には折れないでしょう。

 

 

 次善の策としては,英語を併記するという方法があります。例えば,英語の契約書を作成し,それに中国語やロシア語の翻訳を付けるというパターンがあります。

 

 

 反対に,中国語やロシア語で契約書を作成し,英語を翻訳として添付したり,併記したりすることもあります。

 

 

 こうすることで日本企業としても意味をきちんと把握できる英語を契約書に登場させることができます。

 

 

 ただこれだけでは不十分です。なぜなら,もし契約に関しトラブルが発生したときに中国語と英語の意味が微妙に違っているような場合に,どちらの言語で解釈すればよいのかがわからないからです。

 

 

 結局中国語やロシア語で解釈されるのであれば,英語を併記した意味があまりなくなってしまいます。英語の訳文はいわば誤訳であって,誤訳を理解していたということになってしまうからです。

 

 

 こうしたことを防ぐために,言語条項(Language Clause)を契約書に挿入し,「もし中国語やロシア語の意味と,英語の意味が異なる場合には,英語が優先し,他言語は効力を有しない」と定める対策があります。

 

 

 こうすることで,もし2つの言語で意味が異なるという事態になったとしても,英語の内容が優先するので,日本企業も意味をきちんと把握した上で取引に入れるということになります。

 

 

 実際には,裁判などになった際に,言語条項があっても本当に英語の意味で解釈されてスムーズに進むかというとそうではないケースもありますが,一応理解としては上記のように捉えておくと良いかと思います。



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