英文契約書の相談・質問集348 現契約を変更するにはどうすればよいですか。

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英文契約書の作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正の依頼を受ける際によく受ける相談・質問に,「現契約を変更するにはどうすればよいですか。」というものがあります。

現行の契約書の内容を変更したいときに取りうる方法はいくつかあります。

1つ目は,現行の契約書を当事者の合意により解除して,新しい契約書を締結するという方法です。

この方法を取れば,現行の契約を無効化させて,新たな内容の契約書を締結することになるので,いわば契約関係をリセットすることになります。

非常にわかりやすくシンプルな方法です。この方法を採用するときは,決めなければならない項目を新契約締結時に失念することがないように注意する必要があります。

また,現行の契約の下で成立した個別契約について,現行契約の条件のままにするのか,新契約の条件を適用させるのかも議論したほうが良いでしょう。

さらに,当然ですが,空白期間を設けないようにするためには,現行契約の合意解約日と新契約の締結日が接続するように作ることも大切です。

2つ目の方法としては,現行の契約書の変更したい部分についてのみ,変更の内容を覚書・合意書(Amendment Agreement)により変更する方法です。

この際に注意する点は,現行契約書のAmendment(改定)条項の内容に従っているかということです。

通常,英文契約書にはAmendment(改定)条項が一般条項として挿入されています。

そして,内容としては,「本契約の内容を変更するには,権限者の署名のある書面によって行わなければならない」とされているのが一般的です。

この内容に従って現行の契約書の内容を変更しないと,変更の効果が生じないことになるので注意して下さい。

改定合意書(Amendment Agreement)では,変更したい条項を指摘し,旧条項と新条項の内容を記載して現行契約の内容を変更する方法を取るのが一般的です。

こうして作られた改定合意書(Amendment Agreement)に権限者が署名して現契約の内容を変更します。

改定合意書(Amendment Agreement)には,念のため変更に無関係の内容はすべて現契約の内容のとおり効力が存続することを確認しておくと良いかと思います。

以上のとおり,現行の契約内容を変更するには,大きく分けて,全部を変える方法と,一部を変える方法の2種類があります。

全面的に,または,大部分を変更するには前者の方法が妥当で,一部だけを変更するには後者の方法が適しているといえるでしょう。

→next【英文契約書の相談・質問集349】交渉時に契約当事者がはっきりしないのですが。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり,個別の案件についての法的助言ではありません。法令・実務は変更されることがありますので,最新の情報をご確認ください。

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執筆 弁護士 菊地正登(第二東京弁護士会/片山法律会計事務所)

2003年弁護士登録。英国 University of Southampton のLL.M(法学修士)コースワークで英米法・国際取引法等を学び,ロンドンの法律事務所 Hill Dickinson LLP で実務経験。英文契約書・国際取引を中心に取り扱っています。プロフィール

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