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 Amendment Agreementは,一度締結した契約書の内容の全部または一部を変更する合意書を指します。

 

 Amendment Agreementを作成する際の主な注意点は以下のとおりです。

 

 ① 変更方法の確認

 一旦契約書が成立した場合でも,契約当事者が元の契約書において約束した内容と異なる内容で合意をすれば,原則として後で合意し直した内容が当事者を拘束します。

 

 後で内容を変える合意をするので,新しいほうの合意内容が古いものに優先するのは当然ですね。

 

 ただし,英文契約書では,契約内容の変更をするには,両当事者がサインした書面による合意がなされなければならないとされている場合が多いです。

 

 その場合,例えば,emailのやり取りで元の英文契約書の内容を変更しようとしても,効果が認められないことがありますから,注意が必要です。

 

 契約当事者の代表者同士がサインして合意した内容が,担当者同士がメールのやり取りで,簡単に変更されてしまっては,契約書を締結した意味がなくなってしまいます。

 

 そのため,署名権限のある当事者がサインした書面でないと,契約内容を変更することはできないと定めるわけです。

 

 ② 何をどう変更したのかを明確にすること 

 元の英文契約書の内容を変更する場合,どの条項をどのように変更したのかを明確にしなければなりません。

 

 例えば,3条,6条,8条,12条のみを変更するのであれば,その旨を明確に記載し,その他の条項は元の英文契約書の内容通りで影響を受けないと明記しておきましょう。

 

 元の英文契約書の肝を変更したことにより,もはや最初の英文契約書は失効したなどと解釈されないように,その他の部分の有効性は念のため確認していた方が良いでしょう。

 

 逆に,元の英文契約書の内容の全部を変更するときは,その旨を明確に記載しましょう。

 

 その場合,いわゆる「完全合意条項」(Entire Agreement)を入れ,Amendment Agreementが元の英文契約書を更新し,唯一有効な契約書であると宣言することになるでしょう。

 

 ③ 変更により影響を受ける部分を確認する

 当事者間では元の英文契約書の一部を変更する必要性だけを認識しているため,変更する部分にのみ注意を払う傾向があります。

 

 ところが,実際には一部の条項を変更したことにより,元の英文契約書の他の条項に影響が生じる場合があります。

 

 そのため,一部を変更する場合であっても,元の英文契約書とAmendment Agreementとを合わせて全体を検討する必要があります。

 

 そのうえで,元の契約書の内容とAmendment Agreementの内容に矛盾が生じてないか,条項のずれにより元の英文契約書の一定の条項が意味をなさなくなっていないかなど,確認をしましょう。

 

 ④ 保管

 非常に初歩的な話のようですが,Amendment Agreementは必ず元の英文契約書とセットにして保管しましょう。

 

 時系列に従って順番に契約書を保管している場合,本体の英文契約書とAmendment Agreementの締結時期が離れている場合,分離して保管してしまう可能性があります。

 

 こうなると,契約締結・改定からかなりの時間が経過していざ問題が起きた時に,Amendment Agreementの存在を失念するということもあり得ます。

 

 したがって,当たり前のことかもしれませんが,必ず英文契約書とセットにして,ひとつの契約書だということがすぐにわかるように保管する必要があります。

 

 社内の文書管理規程などでこうした保管方法も確認しておく必要があるでしょう。

 

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