Purchase Objective(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Purchase Objectiveとは,英文契約書において「購入目標」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Purchase objectiveがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「購入目標」という意味で使用されます。

 例えば,独占的販売店契約(Exclusive Distribution/Distributorship Agreement)などで,販売代理店がサプライヤーから購入する目標数値を定めるときに,purchase objectiveという用語が使われることがあります。

 ここで,注意が必要なのは,purchase objectiveという用語を使用した際に,それは法的な拘束力がある(legally binding)ものとして記載しているのか,それとも単なる目標値であり法的な拘束力がない(non-binding)ものとして使用しているのかをはっきりさせるということです。

 もし,英文契約書においてpurchase objectiveとして挙げられた数値に法的拘束力があるのかないのかについて明確な記載がされていないと,あとで大きなトラブルになる可能性があります。

 例えば,annual purchase objectiveとして5,000万円と定められ,それに法的拘束力があれば,もし販売代理店がその数値を年度内に達成できなければ,契約違反となります。

 契約違反の場合の効果として,契約解除などが定められていれば,サプライヤーは独占的販売店契約(Exclusive Distribution/Distributorship Agreement)を解除することができることになります。

 これに対し,もしannual purchase objectiveがあくまで目標値であり,法的拘束力はないのだとすれば,未達成であっても,特に販売代理店はペナルティを受けないということになるのです。

 このような違いがあるにもかかわらず,単にannual purchase objectiveとだけ書かれていて,法的拘束力の有無について言及されていないと,サプライヤーは当然法的拘束力があると主張するでしょうし,販売代理店はないと主張するでしょう。

 そのほうが数値を達成できなかった場合において,お互いにとって有利だからです。

 こうなると,契約書の解釈をめぐって紛争になり,金額が大きければ訴訟になりかねません。

 そのため,各当事者がpurchase objectiveを法的拘束力があるものとして扱っているのか,それともないものとして扱っているのかについて誤解がないように,きちんと契約書に明記して置かなければなりません。

 自社が当然の前提と考えていても,相手も同じように考えている保証は全くありませんので,思い込みは捨てて,すべて確認し,契約書に記載して合意を得るようにしましょう。

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弁護士 菊地正登(片山法律会計事務所)/相談・案件実績 2,931件

執筆 弁護士 菊地正登(第二東京弁護士会/片山法律会計事務所)

2003年弁護士登録。英国 University of Southampton のLL.M(法学修士)コースワークで英米法・国際取引法等を学び,ロンドンの法律事務所 Hill Dickinson LLP で実務経験。英文契約書・国際取引を中心に取り扱っています。プロフィール

Inflict damage or loss on...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Inflict damage or loss on...とは,英文契約書において「…に対し損害を与える」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,Inflict damage or loss on...があります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「…に対し損害を与える」という意味で使用されます。

 Inflictはマイナスなもの,良くないものを与えるというような意味を持つ用語です。

 そして,damage or lossというのは「損害または損失」というような意味ですので,

 両者を合わせると「…に対し損害を与える」という意味になります。

 言うまでもないですが,inflictが良くないものを与えるという意味ですし,damageやlossというのが損失という意味なので,これらの用語が使われている条項は重要です。

 当事者に損害を与えた場合に,その損害を賠償するのか(免責の有無),賠償するとしてどの範囲まで賠償するのか(賠償の範囲),賠償の上限はあるのか(責任制限)など,損害の補償について書かれている可能性が高いです。

 特に国際取引では,簡単に訴訟手続などはできませんし,法律についてもどちらの国のどの法律が適用されるかも国内取引のように明確ではないので,英文契約書に損害の処理についてどのように記載されているかは大切です。

 契約書に記載された方向で事件解決を図っていくのが基本となるからです。

 損害の処理は事業の利益に大きな影響を与えるテーマですので,これらの用語が登場したら,周辺の内容を吟味して変更すべきところは変更を要求するようにしましょう。

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Comparative indemnification(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Comparative indemnificationとは,英文契約書において「相対的補償」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Comparative indemnificationがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「相対的補償」という意味で使用されます。

 とはいえ,和訳しただけではわかりにくいと思います。

 例えば,当事者Aと当事者Bが契約関係に立ったとして,その中で当事者Aが損害を被ったとします。

 そして,その損害を与えたのが当事者Bだけではなく,当事者Aも含んでいるとします。

 要するに,当事者Aと当事者B双方が当事者Aの損害発生に寄与しているという状態です。

 そして,当事者Aの帰責性の程度と当事者Bの帰責性の程度を計算した結果,3:7の割合だったとします。

 この場合に,当事者Aが当事者Bから7割の割合による補償を受けられるというような内容を定めるときに,comparative indemnificationという用語が使われることがあります。

 英語で表すと,…comparative indemnification for that portion of the loss or damage which is attributable to Party B...などと使われます。

 上記の和訳は「…当事者Bの責めに帰すべき事由による損害の割合についての相対的補償…」などとなります。

 このように,当事者の帰責割合に応じて補償の割合を定めるということは英文契約書でよく見られます。

 実際にトラブルが起きたときに各当事者の帰責割合を求めるのはかなり難しい(客観的に算出するのも困難ですし,当事者が納得し難いと主張することが多い)です。

 ただ,英文契約書の実務ではこのような合意がされることがありますので,覚えておくと良いかと思います。

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Credential(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Credentialとは,英文契約書において「経歴」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Credentialがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「経歴」という意味で使用されます。

 英文契約書で登場する例として挙げられるのは,何らかの業務委託契約(Service Agreement)などで,受託者がその業務を自社の実績として告知して良い,または,告知してはいけないなどと取り決める条項です。

 仮に業務委託する企業が著名な上場企業などであれば,受託者としては委託者の名称を出して告知することによって,自社の実績アピールに繋がります。

 そのため,委託を受けた案件について自社の実績=credentialとして自社ホームページやその他の媒体に掲載したいと考えることがあります。

 この点について予め英文契約書に上記のような掲載が可である,または,不可であると記載しておくことがあるのです。

 受託者からすると上記のようなメリットがあるので掲載したいという事情があるかもしれませんが,委託者の方からすると,掲載されては困るということもあります。

 委託者がどこにどういう業務を委託しているのかを知られてしまうと場合によって不都合があるということは想像できると思います。

 そのため,この点について事前に当事者間で話し合い,実績としての掲載の可否について英文契約書作成時に記載しておくと良いかと思います。

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In any of the following circumstances(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,In any of the following circumstancesがあります。

 

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「下記のいずれかの事由が生じた場合」などと訳される場合が多いでしょう。

 

 例えば,The Vendor may immediately terminate this Agreement and/or the Individual Contract by written notice without any advance demand in any of the following circumstances:…(下記いずれかの事由が生じた場合ベンダーは本契約または個別契約を催告なしに通知により直ちに解約することができる。) などという表現で使用されます。

 

 具体的な解除事由としては,相手方が契約違反をした時,相手方の財政状況が悪化した時などと定めることが多いでしょう。

 

  英文契約書では,このように,解除条項にて解除事由を細かく列挙する事例はあまり多くないという印象です。それよりも,契約書で当事者の義務を事細かく書いておき,解除条項では,「当事者が本契約に違反した場合解除ができる」と包括的に記載するほうが多い印象です。

 

 解除条項で事由を列挙するのは和文契約書に多く見られる傾向のように思います。

 

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Shall be entitled to damages(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Shall be entitled to damagesがあります。

 

 これは,英文契約書で使用された場合,通常,「損害賠償請求ができる」という意味で使用されます。

 

 英文契約書では,shall be entitled to...となっているのをよく見ますが,より正確には,is entitled to...が正しいかもしれません。

 

 Shallという助動詞を英文契約書で使用する場合,当事者の義務を表すというのが一般的ですので,shall be entitled to...というのは義務と権利が混在しているような表現となってしまっています。

 

 端的に,is entitled to...と表現しても権利を表すものとして,問題ないかと思います。 

 

 このbe entitled to...は英文契約書でよく使われる表現ですが,…を得る資格がある,権利があるというようなニュアンスを持っています。

 

 したがって,・・・の部分にDamages以外の用語が来ることも当然あります。

 

 たとえば,損害賠償の予定分の賠償を得られるなどという場合は,In case either Party is in breach of any provisions of the contract, the non-breaching Party shall be entitled to the Liquidated Damages defined in Article X.(当事者のいずれかが本契約のいずれかの条項に違反した場合,違反のない当事者は,第X条に定義する損害賠償の予定の金額の賠償を得ることができる。)などとして使用されます。

 

 entitled to...のところにdamagesを挿入すれば,「違反のない当事者は損害賠償を請求できる」という意味になります。

 

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Depending on...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Depending on...があります。

 

 これは,通常「・・・次第で,・・・の状況によって」という意味で,・・・の状況次第で当事者の行動などが変化するときに使われます。

 

 状況次第という趣旨なので,曖昧さを残す表現ではあるのですが,義務として明確に定めるのがはばかられるという場合も存在します。そのようなときに登場する用語といえます。

 

 例えば,In case an event beyond reasonable control of either party occurs, the parties shall promptly discuss proper measures to mitigate loss or damage due to such event depending on its seriousness and nature etc. (当事者の一方の合理的なコントロールを超えるような事態が生じたときは,当事者は,その事態の深刻さと性質等に応じて,損害を軽減する方法について速やかに協議する。)などと使用されます。

 

 特に注意するべき表現というものではありませんが,裁量を与えたり,状況に応じてフレキシブルにせざるを得ないときには使用することを検討する用語です。

 

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Cure/Correct(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Cure/Correctがあります。

 

 これは,英文契約書では「是正する」という意味で使用されることが多いです。

 

 同様の意味を表す英文契約書用語に,RectifyとRetrieveがあります。

 

 RectifyとRetrieveについての解説記事はこちらでご覧頂けます。

 

 よく使われる場面は,Breach of Contract(契約違反)があった際に,違反当事者に対し,その違反を是正するようにまずは催告をして,催告書を受領してから一定期間内に違反当事者が是正を怠った場合にはじめて,契約を解除できるという条件を課す場合です。

 

 例えば,If the breaching party fails to cure/correct the breach within X days after its receipt of the notice...(契約違反をした当事者が,通知を受領してからX日以内にその違反を是正できない場合には…)などと使われます。 

 

 反対に,このような違反を是正する催告を要件とせずに,違反があった場合に,すぐに解除ができるようにする条項のことを,日本法の理解では,「無催告解除」と呼んでいます。

 

 なお,無催告解除を許す条項の効力が生じるためには,日本法では一定の要件を満たしている必要があります。

 

 催告付き解除にしたほうが良いのか,無催告解除にしたほうが良いのかは,状況によります。

 

 例えば,自社が売主である場合を考えてみましょう。

 

 特に海外取引では物流が長くなるので,当然不測の事態もよく起こるようになります。

 

 そうすると,売主は何らかの原因で商品の引き渡しが遅れたりしがちです。

 

 このようなときに,いきなり催告もなしに契約を解除されるとなると売主としては不利益が大きい場合があります。

 

 そのため,催告期間を設けてその期間内に商品を引き渡せない場合に限り契約解除ができるとしておいたほうが良いということになります。

 

 当然ですが,上記の場合に,買主の立場から考えれば,商品の到着が遅れてしまっては引き取る意味がないということもあると思います。

 

 その場合は,是正期間など設けていられませんので,無催告解除条項にするように要求していくことになります。

 

 このように,お互いがどういう義務を負っているのか,立場がどちらなのか,契約の目的は何かなどによって解除条項の内容をどうするかを考える必要があります。

 

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Forthwith(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,Forthwithがあります。

 

 これは,通常,「直ちに」という意味で使用されます。

 

 Immediatelyという表現やWith immediate effectなども同様の意味で使用されます。

 

 「直ちに」という時間概念がよく使用されるのは,解除条項(Termination)です。

 

 解除は,日本法のもとでは,一度相手方が債務不履行をしただけでは原則として直ちに解除はできず,催告を受けてから相当期間内に債務不履行状態を是正できなければ解除できるという原則になっています。

 

 これと反対に,催告なしに直ちに解除を可能にする特約のことを「無催告解除特約」と呼んでいますが,これを定めるときにForthwithという用語を使うことがあります。

 

 無催告解除特約は,準拠法によっては簡単に認められないのですが,国際取引においては,Material Breach(小さな違反でない違反)があった場合や,財務状態の悪化があった場合には,催告なしに直ちに解除するということを定めることもよくあります。

 

 契約類型によっては,解除によって自己の債務の履行義務から直ちに離脱することが重要な場合があるので,その時には大きな意味を持つ条項と言えます。

 

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Be solely responsible for...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語の一つにBe solely responsible for...があります。

 

 これは,通常,「…について完全に責任を負う」という意味で使用されます。

 

 契約書は,当事者の権利と義務を規定するものですから,一定の事項についてどちらが責任を負うのかを明確にしておくことは極めて重要なことです。

 

 責任の所在を明示していなかったことにより,実際にその事態が生じた場合にどちらが責任をもってどのように対処するのかが不明確で,結局無駄な交渉で時間ばかりが過ぎていくというのは珍しくありません。

 

 Solelyという表現は「単独で」などという意味を有するものですので,ある事項についてどちらかの当事者が完全に責任を負うという場合に,明確化するためによく用いられる表現です。

 

 Fullyなどという表現も同じような場面でよく用いられます。

 

 責任の所在,費用の負担などは,細かいと思っても,特に国際取引では事前に明確に取り決めておくことをお勧めしています。

 

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Liability is several only(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Liability is several onlyという表現があります。

 

 これは,通常,「責任は個別責任(分割債務)である」という意味で使われます。

 

 反対に,Liability is joint and severalという表現は,いわゆる連帯債務であることを示します。

 

 2者以上の債務者がいる場合に,この2者の債務が連帯債務になるのか個別責任になるのかは大きな問題です。

 

 例えば,AとBが連帯債務を負うという場合,Aは,自らの債務は履行していても,Bに債務不履行があれば,その責任をAも負わされるという意味を持つことがあります。

 

 他方で,Liability is several onlyという表現の場合は,通常,Aの義務はAの義務,Bの義務はBの義務でそれぞれ別であるということを意味しますので,Bの債務不履行がAに影響することはないということを示しています。

 

 契約類型によっては,当事者が3名以上いることもよくありますので,そのような場合,それぞれの当事者の義務がどのような性質になるのかについてよく検討し,決定しておく必要があります。

 

 特に債務者側としては,Joint and Severalという連帯責任を意味する表現には,本当にそのような性質の義務を負うことが契約内容に合致するのか,十分に注意する必要があります。

 

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Furnish(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,Furnishがあります。

 

 Furnishは,特殊な英文契約書用語というわけではなく,「提供する」という意味で通常使用されます。

 

 特に,業務委託契約(Service Agreement)や,コンサルティング契約(Consulting Service Agreement)などで,サービスを提供するという文脈でFurnishという英文契約書用語がよく使われます。

 

 例えば,英文契約書では,The Consultant shall furnish the Services to the Client in accordance with the provisions of this Agreement.(コンサルタントは,クライアントに対し,本契約の条項に従って本サービスを提供する。)などと使用されます。

 

 Furnishと同様の意味で使用される英文契約書用語は,例えば,PerformやProvideなどが挙げられます。

 

 The Consultant shall provide the Client with the Services in accordance with the provisions of this Agreement.などと表現すると,上記とほぼ同じ内容となります。

 

 和訳すると,「コンサルタントはクライアントに対し,本契約の条項にしたがって本件業務を提供する」となります。

 

 当然ですが,業務委託契約(Service Agreement)では,どのような業務を受託者が提供する義務を負うのかが当事者双方にとって重要です。

 

 そのため,「業務」="Service"の内容を契約書で過不足なく明確に定め,お互いの認識にずれがないようにすることが,業務委託契約(Service Agreement)などの出発点となります。

 

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The same shall apply hereafter(英文契約書用語の弁護士による解説)

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The same shall apply hereafterとは,英文契約書において「以下同じ」という意味で使用される用語です。

 

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,The same shall apply hereafterがあります。

 

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「以下同じ」という意味で使用されます。

 

 例えば,ある用語を使用した場合,その用語に特定のものが含まれると断った場合,以下も同じであるとしたりするときに使用します。

 

 The payment, except for payment by card (the same shall apply hereafter)...(支払い(カード払いを除く。以下同じ)は…)などと英文契約書では使用されます。

 

  断り書きをその都度記載するのは冗長になりますし,読みにくくもなります。上記のような表現を使うことで,このような問題を回避できます。

 

 一度,The same shall apply hereafter.としてしまうと,当然ですが,その後は同じ条件が適用されてしまいますので,統一した意味で使用し続けなければなりません。注意が必要です。

 

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弁護士 菊地正登(片山法律会計事務所)/相談・案件実績 2,931件

執筆 弁護士 菊地正登(第二東京弁護士会/片山法律会計事務所)

2003年弁護士登録。英国 University of Southampton のLL.M(法学修士)コースワークで英米法・国際取引法等を学び,ロンドンの法律事務所 Hill Dickinson LLP で実務経験。英文契約書・国際取引を中心に取り扱っています。プロフィール

In full force and effect(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英語・英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,In full force and effectがあります。

 

 これは,英文・英語契約書で使用される場合,通常,「効力を持って」という意味で使用されます。

 

 英文・英語契約書のある条項が,その契約が終了してもなお効力を持ち続けるということを表現する際によく使用されます。

 

 例えば,This Article 10 (Confidentiality) shall survive and shall remain in full force and effect for five (5) years after expiration or termination of this Agreement.(本第10条(守秘義務)は,本契約の期間満了または終了後も5年間は効力を有する。)というように使用されます。

 

 どの条項が,契約終了後も効力を持ち続けるかは重要な問題です。契約が終了しても,一部の義務については守り続けなければならないからです。この把握を怠ると,契約終了後で,取引が終わったと安心していたところで,何らかの義務違反を問われることもありえます。

 

 したがって,英文・英語契約書にin full force and effectという表現が登場した場合,その内容をよく確認することが重要です。

 

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Right of First Refusal(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英語・英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Right of First Refusalがあります。

 

 これは,英語・英文契約書のうち,Shareholder Agreement(株主間契約)やJoint Venture Agreement(合弁契約)などでよく見かける用語です。

 

 直訳すると,「最初に拒否する権利」ということになります。

 

 簡単にいうと,ある会社に投資した株主が,自己の株式を第三者に譲渡したいという場合は,その第三者に譲渡する条件と同一の条件で,まずは他の既存株主に対し,同株式の買取りをオファーしなければならないというような内容です。

 

 例えば,X会社にAとBが投資をして,それぞれ70%と30%の株式を所有していたとします。

 

 この場合に,Aが自己の株式のうちX会社の発行済株式の51%に当たる分を第三者Cに売却したいと考えたとします。もしこれが実現すれば,既存株主であるBは,見ず知らずのCに過半数を握られてしまいます。

 

 例えば,このような事態を避けるために,AかBが第三者に株式を譲渡しようとする場合は,まずは,相手方当事者に買取りを促さなければならないと定めます。

 

 これは,逆にいうと,相手方は最初に拒否する権利を有しているということになります。

 

 そこで,この権利をRight of First Refusalと呼ぶわけです。 

 

 上記の例で,仮に,BがAからオファーされた株式の買取りを拒否したとします。

 

 そうすると,そこではじめて,AはCに対して自己の保有株式を譲渡することが可能になります。

 

 この場合,通常,AはBに一旦提示した条件よりも有利な条件でCに株式を譲渡することが禁止されています。

 

 逆に,BがAのオファーを受け入れて株式の譲受を決定すれば,AはBに対して売却することが強制されます。

 

 このような権利をShareholder AgreementやJoint Venture Agreementでは,Right of First Refusalなどとして規定することが多いのです。

 

 共同出資者として会社を保有する以上は,勝手に会社の経営を支配できる株主が変更されては困るのでこのような規定が設けられるのです。

 

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Equivalent to or greater than...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Equivalent to or greater than...があります。

 

 これは,英文・英語契約書で使用される場合,通常,「…と同等かそれ以上の」という意味で使われます。

 

 何らかの物やサービスを提供することが義務付けられているが,その物やサービスを用意することができない場合に,オリジナルのものと同等かそれ以上のものを提供しなければならないなどの文脈で登場することがあります。

 

 例えば,The Vendor shall provide the Buyer with products, the class of which is equivalent to or greater than the original products(ベンダーは,買主に対し,オリジナルの製品と同等かそれ以上のクラスの製品を提供しなければならない)などと使用されます。

 

 類似表現では,Confidentiality(守秘義務)の条項において,当事者が自社の役員や従業員に情報を開示する際に,自社に課された守秘義務と同等またはそれ以上の義務を当該役員及び従業員に課さなければならないなどの表現が挙げられます。

 

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In consideration of...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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In consideration of...とは,英文契約書において「…を約因として」という意味で使用される用語です。

 

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,In consideration of...があります。

 

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「…を約因として」という意味で使用されます。

 

 なぜこのような表現が登場するのかというと,英文契約書は多くの場合,英米法(コモンロー)を基礎にして作成されているからです。

 

 コモンローでは,このようなconsideration(約因)というものがないと,契約が無効となってしまうために,この契約は約因があるものだということを明記するのです。

 

 Consideration(約因)は,簡単にいうと,「対価性」と思って頂ければ良いと思います。

 

 一方が何かのサービスを提供するのに,他方が何も提供しないと,この約因がないということになり,契約が無効となります。

 

 Considerationについては,こちらのページでも詳しく解説していますので,ご覧下さい。

 

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Product Liability(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,Product Liabilityがあります。

 

 これは,「製造物責任」を意味します。略してPL責任,PL法(製造物責任法)などといったりもします。

 

 多くの先進国で,このProduct Liabilityについて,法令で定めています。

 

 この製造物責任で特徴的なのは,多くの法律で,無過失責任・厳格責任(Strict Liability)とされている点です。

 

 コモンローの下でも,日本法の下でも,不法行為責任は過失(Negligence)が必要なのが原則です。

 

 しかしながら,一定の責任については,過失がなくとも責任が認められると定められていることがあります。

 

 その代表例がこのProduct Liability(製造物責任)です。

 

 例えば,メーカーが製造した電子レンジをエンドユーザーが取扱説明書のとおりに使用したところ,その商品に欠陥があったため,電子レンジが爆発し,人がけがをしたという場合に,怪我をした人の治療費などの損害については,メーカーに過失がなかったとしても,メーカーが賠償しなければならないという内容です。

 

 英文契約書では,このProduct Liabilityについてメーカー側が責任を負うことを注意喚起的に記載したり,逆に,メーカーと買主との間では,メーカーが製造物責任から免責されると定めたりします。

 

 なお,実際に欠陥商品のために損害を被った者に対してもメーカーを免責するというような規定は,製造物責任法で無効とされていることがあるため,注意が必要です。

 

 国際取引においては,輸入者もメーカー同様,製造物責任を負いますので,注意しなければなりません。

 

 海外から商品を仕入れて,日本国内で販売している業者は,輸入者として,また,自社製品を海外に販売している企業は,メーカーとして,PL保険(生産物賠償責任保険)に加入し,リスクヘッジをしなければならないことになります。

 

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In form and substance satisfactory(英文契約書用語の弁護士による解説)

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In form and substance satisfactoryとは,英文契約書において「満足する形式および内容により」という意味で使用される用語です。

 

 英文契約書を作成,翻訳(英訳/和訳),リーガルチェック(審査),レビューする際によく登場する英文契約書用語に,In form and substance satisfactoryがあります。

 

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「満足する形式および内容により」という意味で使用されます。

 

 具体的には,toの後に当事者を入れ,in form and substance satisfactory to the Purchaser(買主が満足する形式および内容により)などとして使います。

 

 例えば,買主が商品を外国から輸入する場合に,自国の輸入規制に対応するために,契約書や成分表のようなものが必要だとします。

 

 そのような場合に,売主が買主に対し,単に契約書や成分表を提出するとだけ規定すると,売主の考える契約書や成分表を出せば,それで義務を履行したことになってしまいます。

 

 しかしながら,買主としては,輸入規制に対応するに耐えられる書式や内容でなくては困ります。このような場合に,in form and substance satisfactory to the Purchaserなどとして,買主が満足するような書式と内容によって提出する義務を売主に課すことがあります。

 

 売主にとっては,買主の主観で要求されては困るという場面もあると思いますので,要求されるものを作成・入手するのが困難または時間がかかるような場合は,単純に買主の判断により満足するものであるかどうかが決まるという内容は修正したほうが良い場合があります。

 

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Along with...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック,修正,翻訳(英訳/和訳)する際,登場する英文契約書用語に,Along with...があります。

 

 これは,英文契約書特有の用語ということではありませんが,「…と一緒に」という意味で使用されます。

 

 何らかの行動をすることを義務付けた場合に,その行動をするときは,…も一緒に提出するように要求する場合などに使われる表現です。

 

 例えば,英文売買契約書などで,商品に契約不適合(瑕疵)があった場合は,買主は売主に速やかに書面により通知しなければならず,その際に,証拠として契約不適合(瑕疵)部分の写真も一緒に送るように要求するような場合に使われます。

 

 Buyer shall promptly notify Seller of the defect in the Products along with photographs thereof. (買主は,本製品の瑕疵について,その写真を添付して速やかに売主に通知するものとする。)などと英文契約書では登場します。

 

 英文契約書を作成したりリーガルチェック・修正したりする際に特に重要というわけではないですが,along withの後には追加的な要求事項が入っていることが多いので,その要求に対応することが可能か,要求が不合理ではないか,過度な負担とならないかなどをチェックする必要があります。

 

 また,英文契約書を締結した後に,実際に商品に契約不適合(瑕疵)を発見したということがあった場合,忘れずに証拠写真を添付して送ることも大切です。

 

 期限が決められたりしていると契約不適合(瑕疵)についてのクレームが,写真がないことにより期限を経過し,クレームができなくなるというおそれもあります。

 

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