E signature(英文契約書用語の弁護士による解説)

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E signatureとは,英文契約書において「電子署名」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,E signatureがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「電子署名」という意味で使用されます。

 Eはelectronicの略で「電子の」という意味ですので,e signatureは電子署名を意味します。

 対立する概念としては,wet signatureがあります。こちらは「手書きの署名」という意味です。

 Wetというのが「濡れた」という意味ですので,ペンの濡れたインクによる署名→手書きの署名ということになります。

 もともと,signature(署名)と言えば,wet signature(手書きの署名)を意味していたので,あえてwet signatureなどと言う必要がなかったのですが,e signature(電子署名)が登場し,たくさん使われるようになってからは,e signatureと区別するためにあえてwet signatureと表現するようになりました。

 多くの国で電子署名により契約を成立させることができますが,中には手書きの署名を要求されることもありますので,その場合には注意が必要です。

 そのため,電子署名を行う場合は,念のため電子署名によりその文書(契約書)を有効に成立させることができるのかをチェックすると良いかと思います。

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執筆 弁護士 菊地正登(第二東京弁護士会/片山法律会計事務所)

2003年弁護士登録。英国 University of Southampton のLL.M(法学修士)コースワークで英米法・国際取引法等を学び,ロンドンの法律事務所 Hill Dickinson LLP で実務経験。英文契約書・国際取引を中心に取り扱っています。プロフィール

Wet signature(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Wet signatureとは,英文契約書において「手書きの署名」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Wet signatureがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「手書きの署名」という意味で使用されます。

 Wetというのは「濡れた」という意味ですので,液体のインクで紙に署名するというニュアンスから,濡れた署名→手書きの署名ということになります。

 対義語として使われるのは,e signatureです。こちらは「電子署名」という意味になります。

 近年は,契約書などの文書もデジタル化されているので,あまり印刷した上にペンでサインするということがなくなっています。

 こうした流れでよく使われているe signatureではなく,あえて手書きで署名する必要があることを強調して表現する際にwet signatureという用語を使用します。

 何らかの理由から,e signatureを受け付けず,手書きで署名してほしい場合には,単にsignatureという用語を使うのではなく,wet signatureという用語を使用したほうが良いかと思います。

 そうせずに単にsignatureとすると,e signature(電子署名)も受け付けるということになる可能性が高いからです。

 電子署名が存在しなかった時代には,単にsignatureとすれば,当然手書きの署名を意味していましたが,電子署名が主流となりつつある現代においては,あえて手書きのサインを求めるのであれば,そう明記したほうが良いということになります。

 当然ですが,法律などの定めにより文書の成立に要件がある場合で,その要件の1つに手書きのサインがある場合は,電子署名ではなく,手書きの署名をするようにしましょう。

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Product(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Productとは,英文契約書において「製品/商品」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Productがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「製品/商品」という意味で使用されます。

 類義語としては,goodsが挙げられます。こちらもproduct同様に「製品/商品」という意味で用いられます。

 もっとも,英文契約書では,productという用語のほうがgoodsよりも多く使われる傾向にあります。

 Productは,英文契約書では,特に売買契約(Sales Agreement)や販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)で頻出します。

 当然ですが,これらの契約の主眼は,商品の売買にありますので,商品を表すproductという用語は頻出します。

 通常は,その売買契約で扱う商品が何であるかを特定・定義し,それをProductsと呼ぶとして,productという用語が契約書内で使われます。

 Productは売買契約(Sales Agreement)や販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)では,まさに契約の目的をなすものですので,これをめぐって様々な事項が取り決められることになります。

 商品の引き渡し(Delivery),納期(Delivery Date),検査・検収(Inspection),所有権・危険負担の移転(Transfer of Title and Risk of Loss),保証(Warranty),製造物責任(Product Liability),代金(Price),代金支払い(Payment)など,商品に絡んだ条項は契約書で多岐にわたって登場することになります。

 契約の目的物となる商品の特定が曖昧だったり,商品をめぐる上記の条項に問題がある内容が含まれていたりすると,特に海外取引では解決が難しい問題に発展することがあるので,商品に関する内容は特に注意して内容を審査するようにしましょう。

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Deliverables(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Deliverablesとは,英文契約書において「成果物」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Deliverablesがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「成果物」という意味で使用されます。

 例えば,業務委託契約(Service Agreement)などで,業務(サービス)の成果としてもたらされる何らかの結果のことをdeliverablesと表現することがあります。

 業務委託契約(Service Agreement)上の業務の成果は,必ずしも目に見える有体物として現れるわけではありませんが,通常deliverablesと表現したときは,何らかの有形の成果物が想定されていることが一般的です。

 例えば,報告書のような書面なども,成果物としてdeliverablesという表現がされることがあります。

 業務委託の業務の結果として有体物が想定されているのかどうかは事前に確認し,もし何らかの成果物があるのであれば,検収(inspection)の方法なども具体的に規定すると良いかと思います。

 業務委託契約(Service Agreement)においては,例えば弁護士による顧問契約に基づく法的アドバイスのように,必ずしも成果物を伴うわけではないと思いますが,どのような形式で業務の結果が得られるのかは,事前に明確にしておくようにしましょう。

 特に海外企業との取引では,このような認識の相違があると,後に重大なトラブルに発展することがありますので,英文契約書の審査段階で必ず業務結果の形式と,必要があれば検収方法,内容に問題があったときの対処法などについてチェックするようにしましょう。

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Invisible(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Invisibleとは,英文契約書において「目に見えない」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Invisibleがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「目に見えない」という意味で使用されます。

 英文契約書では,商品の売買契約(Product Sales Agreement)などの買主の検査・検収(Inspection)義務について書かれた条項や,商品の保証(Warranty)について書かれた条項で使用されることがあります。

 通常,商品の売買契約では,買主が売主から商品を受け取った後,速やかに検査・検収を行い,欠陥(Defect)などが見つかった場合は,速やかに売主に通知し,売主から欠陥についての是正措置を受けるなどと記載されています。

 もっとも,この検査・検収段階で買主が発見できる欠陥は,通常外から見て見える(visible)ものに限定されます。

 すべて商品をパッケージから出して実際に使ったり,消費したりして欠陥があるかどうかを調べるわけにはいかず,外から見て傷がないか,破壊されていないかなどを見て検査することになるからです。

 逆に,目に見えない(invisible)欠陥については,商品がエンドユーザーに渡った後,実際に使用されているうちに発見されるという性質をもっています。

 そのため,こちらについては,一定の期間制限はあるものの,欠陥が見つかったら,売主がそれについて対処する旨の保証(Warranty)条項が契約書に挿入されているのが通常です。

 このように,商品の欠陥については,目に見えるもの(visible)と目に見えないもの(invisible)とで区別されて規定されていることが多いので,注意して契約書審査をするようにしましょう。

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Visible(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Visibleとは,英文契約書において「目に見える」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Visibleがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「目に見える」という意味で使用されます。

 英文契約書では,商品の売買契約(Product Sales Agreement)などで,商品を検査・検収(Inspection)する義務を課す条項の中で,このvisibleがよく登場します。

 買主が売主から商品を受け取ったときに検査・検収をしなければならないという義務が買主に課されることがあります。

 そして,買主がその検査・検収において商品の欠陥(Defect)などの問題を発見した場合は,速やかに売主に通知し,売主がその問題を是正するなどと書かれていることがあります。

 もっとも,買主の検査段階で発見できる欠陥は,主に外から見て見えるものに限られることが多いです。

 商品をパッケージから出して使ったり,消費してしまったりするわけにはいかないため,使ってみないとわからない隠れた欠陥については,この検収段階では表面化しないことが一般的だからです。

 そのため,検収の条項では,「外から目に見える」欠陥を発見した場合,買主は売主に速やかに通知しなければならないと書かれていることが多いのです。

 この「外から見て目に見える」欠陥ということを表現する際にvisibleという用語が使われることがあります。

 Visible defectで「目に見える欠陥」という意味になります。

 対義語としては,invisibleがあります。こちらは,visibleとは反対に,「目に見えない」という意味を表しますので,検収では発見できない欠陥などを表現したいときに使用されます。

 当然ですが,検収・検査や商品の欠陥に関する規定の内容は,売主・買主双方にとって極めて重要なものの1つですから,visibleという表現が出てきた場合,欠陥に関する規定である可能性を疑い,注意深く審査しなければなりません。

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Sic(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Sicとは,英文契約書において「原文ママ」という意味で使用される用語です。

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 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「原文ママ」という意味で使用されます。

 英文契約書用語として解説していますが,実際にはそれほど契約書で見る用語ではありません。

 それよりも,コレスポンデンス(通信)における電子メールなどで見る用語の1つかもしれません。

 契約書などにおいて,ある記事や文献,サイトなどの文章を引用するときに,その原文に誤字脱字の類(typo)があることがあります。

 その場合,その表現は正確には間違っているのですが,かといって正しく修正してしまうと,原文どおりの内容ではなくなってしまうので,引用する際には不適切な場合があります。

 このような場合に「誤りを含んではいますが,原文のママ引用するとこのようになります」というニュアンスで,このsic(原文ママ)という用語を使うことがあります。

 英文契約書で頻出する用語というわけではないですが,契約書で誤字脱字の類を含んだ表現を引用する必要がある場合には使用すると良いでしょうし,コレスポンデンスなどで見かけたときは意味がわかるようにしておくと良いかと思います。

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Reasonable care(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Reasonable careとは,英文契約書において「相当な注意」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Reasonable careがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「相当な注意」という意味で使用されます。

 具体的には,思慮分別のある一般人が払うレベルの注意というような意味です。

 日本法でいうと「善良な管理者の注意」(善管注意義務)に近い意味だと理解して問題ないかと思います。

 この表現をよく見るのは,英文秘密保持契約書(NDA)です。

 秘密情報の管理義務の程度を規定する際に,このreasonable careという表現がよく使われます。

 他にも,...the same degree of care as the Receiving Party will use with regard to its own confidential information...という表現もNDAではよく登場します。

 こちらは「自己の秘密情報を取り扱うのと同程度の注意義務」というような意味です。

 NDAでは,「自己の秘密情報を取り扱うのと同程度の注意義務をもって開示当事者の秘密情報を管理しなければならないが,その注意義務の程度はreasonable degree/careを下回ってはならない」というような表現がよく登場します。

 この表現は,要するに,自己情報の管理レベルと合理的な通常人の管理レベルとを比べてより重いほうを採用するということを言っていると理解すれば良いかと思います。

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Intuitu personae(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Intuitu personaeとは,英文契約書において「(相手方の)人的要素を考慮した」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Intuitu personaeがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「(相手方の)人的要素を考慮した」という意味で使用されます。

 Intuitu personaeは,英語ではなくラテン語です。

 フランス法に由来する考え方と理解しておけば良いかと思います。

 英文契約書で頻出する用語ではないのですが,フランス法に由来する概念のため,準拠法(Governing Law)がフランス法とされている契約書でたまに登場することがあります。

 Intuitu personaeは,一般条項(General Provisions)の譲渡禁止(No Assignment)条項で使われることがあります。

 実際の用例としては,例えば,This Agreement is executed intuitu personae. Neither Party may assign any right or obligation under this Agreement, without the prior written consent of the other Party. (本契約は人的要素を考慮して締結される。いずれの当事者も相手方の書面による承諾なく,本契約上の権利または義務を譲渡してはならない。)などとして使われます。

 要するに,契約当事者となる会社や個人の財産的要素ではなく,人的要素に着目して契約を締結しているのであるから,契約した当事者から第三者に対して契約上の権利や義務が譲渡されてはならないということが言いたいことになります。

 AさんやA企業だからこそ契約をしたのに,その契約上の地位などがBさんに譲渡されてしまっては,属人的な要素に着目して契約できると判断したからこそAさんと契約したのに意味がなくなってしまうので,このような禁止条項を入れ,intuitu personaeという用語を使用しているのです。

 頻出するわけではないですが,どういうことが言いたいのかというニュアンスを知っておくと良いかと思います。

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Stamp duty(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Stamp dutyとは,英文契約書において「印紙税」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Stamp dutyがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「印紙税」という意味で使用されます。

 印紙税とは,その国が定める課税文書に該当する場合に,支払う税金を指します。

 日本にも印紙税法という法律が存在していて,同法で定める課税文書に該当する場合,印紙を購入して印紙税を納め,その印紙を該当文書に貼らなければなりません。

 契約書のうち,一定の種類の契約書は課税文書に該当します。

 外国法にも似たような法律があることがありますので,その場合,当該国にstamp dutyを納める必要がありますのでご注意下さい。

 ちなみに,外国企業と取引をして契約書を締結するときに,日本の印紙税法において印紙代を払う必要があるかどうかについては,下記の記事を参考にして下さい。

→【英文契約書の相談・質問集240】外国企業と交わす契約書に印紙代は必要ですか。

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Outstanding stock/share(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Outstanding stock/shareとは,英文契約書において「発行済株式」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Outstanding stock/shareがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「発行済株式」という意味で使用されます。

 出資契約書(Investment Agreement)や,合弁契約書(Joint Venture Agreement)などで,対象会社の発行済株式総数が問題になったりします。

 この発行済株式総数を記載したりする際に,outstanding stock/shareという用語が登場することがあります。

 当然ですが,現在発行済の株式総数に対して自社がどれだけの株式(議決権)を取得するのかによって出資比率/持株比率が決まります。

 この出資比率/持株比率が経営権の強さや配当などの利益を得る権利の強さを表す指標となります。

 また,その後の出資比率/持株比率を維持するために,増資などがなされる場合の条件なども取り決める必要がありますが,それも現在の発行済株式総数が基礎になって,条件が検討されます。

 そのため,発行済株式総数は最初の出発点として重要な意味を持っています。

 当然ですが,外国企業を買収したり,外国企業に出資したりする場合には,発行済株式について登記簿謄本を取り寄せるなどして確認し,基礎中の基礎の事項として間違いがないようにしなければなりません。

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In pursuance of...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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In pursuance of...とは,英文契約書において「…を求めて/追求して」という意味で使用される用語です。

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 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「…を求めて/追求して」という意味で使用されます。

 秘密保持契約書(Non-Disclosure Agreement: NDA)などで登場することがあります。

 例えば,...in pursuance of reasonable necessity of the Receiving Party’s business relationship with the Disclosing Party...(受領当事者の開示当事者との事業上の合理的な必要性を追求して)などと登場することがあります。

 「契約書の目的を追求するために」という文脈で使用されることが多いという印象です。

 NDAでは,通常,秘密情報は契約書で定められる目的を追求するために限り使用することが許されます。

 契約目的以外の目的に秘密情報を利用したり,受領当事者以外の第三者に秘密情報を開示したりすれば契約違反となることが一般的です。

 こうした「契約の目的を追求するため」だけに秘密情報を使用できるということを表すために,in pursuance of…という表現が使用されることがあります。

 特殊な意味を持っていて特段重要な英文契約書用語というわけではないですが,契約の目的は様々な契約書を作成したりチェックしたりする際に大切なものですので,in pursuance of...という表現が登場した場合は,...の部分を精査することが大切でしょう。

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Confusingly(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Confusinglyとは,英文契約書において「混同させるように」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Confusinglyがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「混同させるように」という意味で使用されます。

 英文契約書で使われる場合は,販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)などで,サプライヤーが販売店(Distributor)に対し自社の商標の使用を許諾する際に,許諾の条件を記載するのに使用されることがあります。

 商標許諾の条件として,通常,サプライヤーは販売店に対し「サプライヤーの商標と混同されるような類似の商標を登録してはならない」という禁止事項を課します。

 この「混同されるような類似の」という意味を表すのに,confusingly similar to...というようにconfusinglyが使われることがあります。

 他にも,製造委託契約(Manufacturing and Supply Agreement)などでも,同様の趣旨でconfusinglyが使われることがあります。

 委託者が受託者に対し「製造委託した製品と混同されるような類似の製品を製造したり販売したりしてはならない」という制約を課す際に,confusinglyが登場するのです。

 具体的には,The Manufacturer shall not manufacture or sell products confusingly similar to the Products...(製造者は本製品と混同するような類似の製品を製造又は販売してはならない) などとして使用されます。

 どの程度をもって混同するようなレベルにあるかというのは,程度問題なので,準拠法や判例の考え方を参考にケースバイケースで判断することになりますが,販売店契約や製造委託契約をする際に類似商標の問題や類似品の問題は避けて通れませんので,confusinglyという用語はこれらに関わる重要用語の一つと言って良いかと思います。

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Appraisal(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Appraisalとは,英文契約書において「評価/査定」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Appraisalがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「評価/査定」という意味で使用されます。

 例えば,不動産などを売却する際に前提として,不動産の適正価格を調査することがあります。

 このような調査によって行う査定のことをappraisalと表現することがあります。

 不動産に限らず,何らかの資産を売却する場合,価格査定の正当性が問題になるケースがあります。

 このような事態を避けるために,価格査定の方法などを契約書で取り決め,その後売買について交渉するということがあります。

 こうした売買の前提としての価格査定を取り決める際に,appraisalという言葉が登場することがあります。

 売買目的物の査定を行う場合,査定機関の選定や査定方法を合意して,査定を実施することになります。

 売買目的物の価格の評価方法や価格についてあとで揉めることがないように,実施方法についての詳細を協議し,納得できる形で合意しておくことが大切になります。

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Machinery(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Machineryとは,英文契約書において「機械/装置」という意味で使用される用語です。

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Machineryがあります。

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「機械/装置」という意味で使用されます。

 Machineryは特に英文契約書で特殊な意味を持つということはなく,日常的に使用される意味と同じ意味で使われることが多いと思います。

 Machineryという用語が登場する場面としては,英文の売買契約(Sales Agreement)か賃貸借契約(Lease Agreement)が多いかと思います。

 売買契約の場合は,当然ですが,売買の目的物であるmachineryの所有権が売主から買主に移転します。

 これに対し,賃貸借契約(Lease Agreement)の場合は,machineryの所有権は賃貸人にあるままで,賃借人が賃貸人に賃料を払う代わりに,machineryを使用収益する権利を得ることになります。

 この賃貸借には,大きく分けてoperating leaseとfinancial leaseの形態があります。

 Operating leaseは通常の賃貸借で,目的の機械を賃借人が使用し,賃貸期間が満了すれば機械を賃貸人に返却するというような取引です。

 対して,financial leaseの場合は,実体は金融取引に近く,賃貸人が賃借人に対し,目的物である機械の代金を実質貸し付けるような側面があります。

 賃借人が賃料として分割して機械の代金を払い続けるような面があり,一定額の賃料を払い終わると,機械の所有権が賃借人に移転したりします。

 なお,日本企業が機械を外国企業に賃貸するときに,予めテスト機を渡す場合は,注意が必要です。

 テスト機をどのような条件で使用させるか,テスト機の中身を解析して同じようなものを製造されたり,機械に関する情報を横流しされたりすることがないように注意する必要があります。

 また,逆に日本企業が外国企業のデモ機を賃借して使う場合,使用方法に違反したとして多額の損害賠償請求を受けることがないように,使用条件を事前にきちんと確認し,条件を遵守して使用するようにして下さい。

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But is not obliged to/not have to(英文契約書用語の弁護士による解説)

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But is not obliged to/not have toとは,英文契約書において「...する義務はない」という意味で使用される用語です。

 

 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際によく登場する英文契約書用語に,But is not obliged to/not have toがあります。

 

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「...する義務はない」という意味で,義務を否定するときに使用されます。

 

 誤解がないように,念のためいっておくと,あくまですることができるという権利であって,…する義務はないのですというようなニュアンスで使用されます。

 

 これは,mayという権利を表す用語と一緒にたまに見られます。

 

 一般的には,mayは基本的に許可,…できるという権利を表すと考えて良いですが,まれにmayが義務を表すという解釈が成り立つようなことがあるとされています。

 

 したがって,権利を表す場合は,mayではなくて,is entitled toやhave the right toなどを用いるべきだという人もいます。

 

 ただ,mayも権利を表す用語として英文契約書で一般的に使われているのも事実です。

 

 そのため,mayを使いつつ,上記のように義務であるという解釈の余地を残さないために,may but is not obliged toや,may but does not have toなどという表現が使われることがあります。

 

 販売店契約書(Distributorship/Distribution Agreement)でも,販売店契約の終了時における在庫処理のところで使われることがあります。

 

 販売店契約が終了した場合,売主としては,販売店が在庫処理のために,商品を叩き売りしてしまうと,ブランド価値が落ちてしまうため,そのようなことをさせたくないという場合があります。

 

 かといって,セールをするな,安売りを禁止するなどと英文契約書に書いてしまうと,独占禁止法や競争法に違反してしまうおそれがあります。

 

 そのため,売主としては,状況に応じて販売店の在庫を買い取るという選択肢を残して置きたいという場合があります。

 

 この場合には,The Seller may purchase the remaining stock of the Products...として,在庫を買い取る権利として規定するのが通常です。

 

 ただ,販売店から,あとで,販売店契約の終了時に在庫がある場合は,買い取ってくれるのだろうと売主の義務として主張されたり,そう解釈する余地を残したりしないように,念のため,The Seller may but is not obliged (does not have) to purchase the remaining stock of the Products...(売主は,本商品の残りの在庫を購入することができるが,その義務はない...)と規定することがあります。

 

 もっとも,特定の条項だけこのような用語を入れると,他の条項にただmayとしか書かれていない場合,mayのみで書かれている内容は義務なのではないかなどと解釈される余地がないともいえません。

 

 このような細かい争いや解釈の問題になることはまれではありますので,あまり神経質になることはないですが,一応,このような問題もありうるのだということくらいは知っておいて良いかもしれません。

 

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Cap, Ceiling(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Cap, Ceilingというものがあります。

 

 これは,通常,英文契約書で使用される場合,「上限」という意味で使用されます。

 

 よく登場する場面は,損害賠償条項,補償条項などに絡め,損害賠償をしなければならない当事者について,損害賠償の金額に上限を定めるという責任制限(Limitation of Liabilities)条項においてです。

 

 世界中の企業と取引しているメーカーなどですと,膨大な数のクライアントと継続的に取引をしているということが珍しくありません。

 

 そのような場合に,契約違反の結果として相手方が損害を被ったという場合に,全損害を賠償するとしていては,場合によって損害額が膨大になるおそれがありますし,クライアントがどのように商品を利用したり販売したりしているかも把握していないこともあり,損害の額や内容を予測できません。

 

 そのため,普通は,そもそも営業機会の損失などの逸失利益と呼ばれる損害などを含む,結果損害,間接損害など,損害の範囲が広い損害については免責される(免責条項)と英文契約書に書かれます。

 

 ただ,これだけでもメーカーとしては,責任が広がりすぎる危険があるため,上記の免責に加え,さらに,責任を負うとしても,一定額でしか責任を負わないとして,さらなる責任制限を図ることがあります。

 

 また,賠償対象を直接損害のみにして,間接損害や結果損害などを免責にしていても,規定の仕方や英米法などの準拠法によっては,逸失利益(loss of profit)を直接損害に含めることが考えられるので,責任制限も入れておいた方が安全という場合もありえます。

 

 これが,Cap条項やCeiling条項と言われるものです。金額に蓋をしてしまう,天井を設けてしまうという意味で,これらの用語が使用されます。

 

 当然ですが,損害賠償をする側から見れば不利益が大きい条項ですので,そもそもこのような責任制限を認めるのか,認めるとしても,実際に被る可能性のある損害額に比して,上限額が少なすぎないかなどを検討しなければなりません。

 

 また,秘密保持義務違反や知的財産権不侵害の保証違反などは,損害額が多額になる傾向がありますし,違反の内容が重大なため,これらの場合には責任制限の適用はないと定めることもよくあります。

 

 例えば,秘密保持義務違反,守秘義務違反の場合でも,責任制限が適用されるとしてしまうと,仮に,賠償額の上限額が1000万円とされていた場合,1000万円支払さえすれば,守秘義務違反をして良いということになりかねません。

 

 そうなると,1000万円で機密情報を購入したということに実質等しいことになります。これは,機密情報の価値にもよりますが,通常は不当なことになるというのはおわかり頂けるかと思います。

 

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Prior to...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Prior to...があります。

 

 これは,英文契約書で使用される場合,「…より前に」という意味で通常使用されます。

 

 The Seller shall...prior to the Closing Date(売主は,クロージング日より前に...)などという表現で使われることがあります。

 

 このprior to…はbefore...と同じ意味です。そのため,...の日や時は含まれないということになります。Before the Closing Dateと表現しても同じ意味になります。

 

 ...より前ということで,...自体は含んでいません。例えば,上記の例で,クロージング日も含んでいるとしたいのであれば,on or before the Closing Dateと表記するのが一般的です。

 

 このprior to...という英文契約書用語は,頻繁に登場しますが,beforeと同じ意味ですので,平易なbeforeを使うべきだとも言われています。

 

 日本語の契約書をレビューしている際も,それほど細かくチェックしていないかもしれませんが,「前」とか「後」とかを表す用語の場合,その当日を含むか含まないかはときに重要な意味をもつ場合があります。

 

 普段,生活しているときに,~以前といった場合,~を含むのか,~以上といった場合,~を含むのかなどをそれほど意識していなくとも,特に大きな問題にはならないことも多いでしょうが,契約となるとそうもいきません。

 

 More thanの場合は,no later thanの場合はどうなのかなど,この手の表現については,なるべく正確に表現し,含むのか含まないのかあいまいにならないようにするのが無難です。

 

 ちなみに,上記のmore thanというのはthanの後は含みません。そのため,3つ以上と言いたいのであれば,more than two (2)や,three (3) or moreなどとしなければいけません。

 

 no later than...は,...を含みます。そのため,no later than 30th April必着であれば,30日当日に到着した場合も含まれます。

 

 そもそも,このような解釈が必要になるような余裕のない状態で契約書上の権利を行使したり,義務を履行したりということがないようにしたいですが,契約書を作成する段階であいまいさを残さないことがまず入り口で大切になります。

 

 したがって,このprior to...を使用する際も,...の部分は含まれないという前提で英文契約書を作成,審査,レビュー,英訳/和訳していく必要があります。

 

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Is not required to...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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Is not required to...とは,英文契約書において「…する義務はない」という意味で使用される用語です。

 

 英文契約書を作成,チェック(レビュー),翻訳(英訳/和訳),修正する際によく登場する英文契約書用語に,Is not required to...があります。

 

 これは,英文契約書で使用される場合,通常,「…する義務はない」という意味で使用されます。

 

 なお,shall notやmust notとは似ているようですが,異なる意味を持っています。

 

 Shall notやmust notは禁止を表しますので,「…してはならない」という意味で使用されます。

 

 他方,is not required to...という表現は,「…してはならない」のではなく,「…しなくて良い」という義務の否定を表すものです。

 

 したがって,厳密に言えば,is not required to...という表現がされていた場合,その当事者は,...をしなくとも契約違反にならないし,...をしたとしても契約違反にならない可能性があります。

 

 逆に,shall notやmust notの場合は,禁止規定ですので,...したという場合は,明確に契約違反になります。

 

 なお,is required to...という肯定文の表現では,当然ですが,義務を表しますので,...をしなければその当事者は契約違反の責任を負うことになります。

 

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Dispose of...(英文契約書用語の弁護士による解説)

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 英文契約書を作成,チェック(レビュー/審査),翻訳(英訳/和訳),修正をする際に登場する英文契約書用語に,Dispose of...があります。

 

 これは,英文契約書で使用される場合,「…を廃棄する/処分する」という意味で使用されます。

 

 商品を廃棄するとか,商品を処分するとかの表現で,このdispose of...はよく登場します。

 

 例えば,日本のメーカーが海外で販売店を指名し,商品を販売展開するという販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)を締結したとします。

 

 販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)の場合,契約期間が定められることが通常です。

 

 そのため,契約期間が満了して販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)が終了することがあります。

 

 また,契約当事者が契約違反などをしたり,契約書の中途解約条項があったりすると,販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)が解除により契約期間中に終了することもあります。

 

 その際には,販売店が抱えている在庫をどうするかが問題になることがあります。

 

 メーカーが在庫を買い取ることができると規定されていたり,販売店が在庫を一定期間販売できる(しなければならない)とされていたりします。

 

 後者の規定でよく使われるのが,このdispose of...になります。

 

 例えば,Distributor shall sell and dispose of the Products within three (3) months after termination of this Agreement...(販売店は契約終了後3ヶ月以内に本製品を販売し処分しなければならない)などとして登場します。

 

 販売店契約(Distribution/Distributorship Agreement)においては,契約が終了する際には,紛争になりやすいです。

 

 そのため,契約終了時の在庫をどのように取り扱うのかについては,事前に契約書で取り決めておくのが無難といえます。

 

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